AI対応も BNBチェーン、分散型データストレージGreenfieldのロードマップ発表

Greenfieldの機能向上へ

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス関連のBNBチェーンは12日、分散型データストレージ・ネットワークGreenfield(グリーンフィールド)のロードマップを発表した。

プロジェクトを進める上では、人気のあるWeb2サービスに匹敵する高いパフォーマンスを達成すること、よりアクセスしやすくユーザーフレンドリーにすること、分散型アプリケーション(dApps)とクロスチェーン機能を促進するマルチチェーンプラットフォームであることを指針としている。

主に、2023年中にはスマートコントラクトを可能にし、2024年第1四半期(1~3月)には、ストレージプロバイダー(SP)のパフォーマンスと、不要になったメモリ領域の自動解放機能を改善することを目指している。

さらに、2024年の第2四半期(4~6月)から第3四半期(7~9月)にかけては、ストレージプロバイダーのダウンロードとアップロードの速度を5倍に向上させる。それ以降の時期には、Web3での人工知能(AI)導入を可能にする予定だ。

グリーンフィールドは10月に、従来のクラウドサービスに代わる分散型の代替手段として立ち上げられた。中央集権型のサービスとは異なり、ユーザーにそのデータを管理する機能を与え、データ侵害などのリスクを軽減するとしている。

大容量データストレージサービスに加えて、AIデータセットの分散型ホスティング、データ管理ソリューション、コンテンツ収益化エコシステムなども提供していく。

BNBチェーンとは

バイナンスがエコシステムに参加しているブロックチェーン。コミュニティ主導のプロジェクトとして、現在は世界の開発者や貢献者によって開発が行われている。以前は、BSCが「バイナンススマートチェーン」、BBCは「バイナンスチェーン」という名称だった。

▶️仮想通貨用語集

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グリーンフィールドは、パフォーマンス改善で、ファイルを効率的にグループ化しデータ処理を強化する「バンドルサービス」も導入する予定だ。また、アカウントの抽象化により、ユーザーの利便性を高める。

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AI(人工知能)とWeb3

さらに、グリーンフィールドの新機能は、AI(人工知能)をBNBチェーンに実装できるように設計される。たとえば、次のような機能が挙げられている。

  • 高速データアクセスのための大規模データ向けストレージソリューション
  • 大規模なデータセットの処理をオフチェーンに移行し効率を高める機能
  • ノード管理の容易性やコスト効率性向上
  • データストレージからの退出(Exit)プロセスを簡素化

AIとWeb3は共に新たなテクノロジー分野として注目されているが、これらの融合については様々に議論されているところだ。例えば、暗号資産(仮想通貨)取引所「CoinEx」は、AIとWeb3の技術を組み合わせることで「インテリジェントブロックチェーン」「インテリジェントdApps」などが可能になるとのレポートを発表した。

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また、西村康稔経済産業大臣も、7月にCoinPost株式会社が企画・運営したカンファレンス「WebX」で、AIとWeb3の相乗効果による社会変革も現実となる可能性を秘めると話している。

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