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アスター渡辺氏らが議論「Web3・AI・メタバースが書き換える世界のインフラ」|WebXレポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3などのテーマを議論

7月下旬に開催したWebXカンファレンス(WebX実行委員会主催、Coinpost協力)では、「Web3 AI メタバースが書き換える世界のインフラ」をテーマにディスカッションを開催した。

このディスカッションには、以下の3名が参加。幻冬舎「あたらしい経済」の編集長である設楽悠介氏がモデレーターを務め、30分超に渡り、テーマに掲げた3つの新しい技術について質問に回答してもらった。

  • 渡辺創太氏:アスターネットワーク(ASTR)のファウンダー
  • 唐澤鵬翔氏:Accentureのマネージングディレクター兼Web3リード
  • 横山英俊氏:株式会社Robot Consultingの代表取締役会長

以下、今回のディスカッションの内容をWeb3を軸にまとめていく。

関連:次世代の仮想空間サービス「メタバース」とは|ブロックチェーンとの関係も解説

ディスカッションの内容

まずディスカッションの冒頭では、テーマに掲げた3つのトレンドワードをどう捉えているかを聞いた。

横山氏の回答:

メタバースは「バズワード」でした。それが終わってチャットGPTが来て、AIブームが始まっているだけです。最終的にはAIもメタバースの中で使うので、一緒の方向性を向いているのは間違いないと思います。

唐澤氏の回答:

3つの技術の名称はマーケティングの専門用語(jargon)のように広まっています。そのことの良い面は技術に注目が集まることで、悪い面はブームで終わってしまう可能性があることです。

個人的にはバズワードに踊らされてもしょうがないと考えていますが、デジタル化の流れは現代では止められず、Web3もAIもメタバースも一連の話だと捉えています。

渡辺氏の回答:

起業家的な視点からは、いかがわしいところから新しいものが出てくると考えています。

AIと言われれば皆がAIに注目しますが、例えばWeb3とAIの狭間にある、まだ名前もない領域に注目した方が良いと思います。自分がWeb3を始めた時には、まだ誰もWeb3という用語は使っていませんでした。

また、AIはGPTが出てきたのが2020年ぐらいで、インターフェースとして作り上げたプロダクトが出てきたのが2023年。AIのトレンドの波は5回目ぐらいなので、継続することと、トレンドになるものを事前に予想することが重要だと思います。

AIのトレンドが繰り返されていることについて横山氏は以下のように話した。

横山氏の回答:

チャットGPTが生まれる前、一般の人の多くは、AIはシステムエンジニアが使うものと認識していました。それが今は会話形式になって、これは一般の人々までAIが浸透した瞬間だと思います。今回の波は過去のトレンドと動くお金の額が違うとみています。

横山氏のこの見方に対し、「AI歴20年」だという唐澤氏は、これまでもAIの技術には驚かされており、技術がリアルデマンド(実需)を追い越した瞬間引き戻されることがあったが、チャットGPTも同様になる可能性もあるとの見解を示した。

これは、AIは今のトレンドが再び下火になる可能性があることを意味する。この指摘を受け設楽氏は、チャットGPTに続く新しい技術が生まれる可能性もあるということだと補足した。

ブロックチェーンとAIの相性

続いて設楽氏は、AIとブロックチェーンについて質問。AIは1カ所にデータを集め、スピードを上げて解析するというモデルで、分散型のネットワークであるブロックチェーンとは対照的だが、システムインフラとしてAIとブロックチェーンは相性が良いのかを聞いた。

渡辺氏の回答:

Web3は本質的には、人間の選択肢が増えるっていうところが重要だと思っています。

AIとWeb3が競合するとは考えておらず、ユーザーがAIとブロックチェーンのどちらを活用するかを選べるっていうことが重要です。

また、AIはコンテンツの数を増やすことができる技術ですが、Web3はコンテンツに希少性を与えられる技術。そのため、補完関係にあると思っています。そして、メタバースは、ユーザーのインターフェースになってくる可能性があると予想しています。

関連:アーサー・ヘイズ氏「ビットコインはAIにとって最も好ましい通貨になる」

唐澤氏の回答:

AIとWeb3について、相性が良いという見方と無関係であるという見方があります。

相性が良いという見方ができるのは、AIの開発にかかるリソースにWeb3の技術が活用できる点。チャットGPTは学習に非常にコストがかかりますが、分散コンピューティングでリソースを活用するという解決方法があります。ただし、技術的なハードルは高いと思います。

また、AIの学習の裏側が不透明である問題に、Web3の透明性の高さが活用できる可能性もあります。Web3の発想をAIに持ち込める可能性があるというのは相性の良さの1つだと思います。

基盤の重要性

唐澤氏は今回のディスカッションの中で、AI開発ではエンジンという基盤を作ることが重要であると主張。そうしないと、エンジンの上で動くサービスをいくら作ったとしても、エンジンを提供する側に手数料を払う必要があるなどして、中長期的にはビジネスは成り立たない可能性が高いと語った。

この点について設楽氏は、パブリックチェーンにも通じる話だと指摘。渡辺氏にコメントを求めた。

渡辺氏の回答:

ブロックチェーンにおいても、プロトコルを作ることが重要。プロトコル上にアプリを作った場合、プロトコルの制約を強く受けますし、事業を垂直統合にした方が歴史的に見て、株式会社の形態においては勝ちやすいというメリットはあると思います。

日本は、そこの価値をわかっている人が少ないと感じています。NFTのアプリなどを作っているだけでは、日本は勝てないと思っています。

また、今は米証券取引委員会(SEC)が仮想通貨に前向きではないため米企業は動けません。この状況が長く続くわけではないので、日本企業はこの半年で動けるかどうかが重要だとも思っています。

関連:西村経済産業大臣、AIとWeb3相乗効果による社会変革の可能性を強調|WebXカンファレンス

3つの技術を合わせて何ができるか

ディスカッションの最後に設楽氏は、Web3とAIとメタバースを合わせて、将来的に何ができるかを質問した。

渡辺氏の回答

今までは、テクノロジーがどこに向かっていくのかというのを、ある程度、人類史から学ぶことができました。

農耕社会から始まって、絶対王政になったり、フランス革命で社会が民主化されたりしたように、インターネットの世界はサーバーができて、ピアツーピアで繋がって、データを蓄えられるようになるとGAFAが出てきて、その後に民主化まで来たのが現在。デジタルの世界が初めてリアルに追いつくのがここからで、その点におもしろさを感じています。

デジタルがリアルに追いついた世界の先に何が起こるのかっていうのは自分の1つのテーマ。過去からパターン化できない時代になり、3つの技術の将来は不明確ですが、最先端でホームランを常に打つ構えをとり続けようと思っています。

唐澤氏の回答:

自分も3つの技術がどうなっていくのかはわからないですが、リアルな成長と比較して、バーチャルの経済が追い越すとみています。

資本主義で「資本収益率(r)>経済成長率(g)」なのであれば歴史と同じことを繰り返すので、そのバランスを取りに行った方が良いとは思います。

横山氏の回答:

これらの技術でおもしろいと感じているのは、デジタルとリアルの境界線があいまいになってきている点。これから量子コンピュータやAI、メダバースが融合してくると、過去や現在や未来といった時間概念がなくなると思います。

そうなってきた時に、たぶん人間の体がいらなくなってくるって考え方が出てくるはずです。そこに向かっていく方向性が最終的にどうなるかに興味があります。

関連:ライトニングラボ、AIとビットコイン結ぶ開発ツールを発表

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