分散型ストレージ「Filecoin」がソラナと提携
ソラナのデータストレージを分散化
分散型ストレージネットワークのファイルコイン(FIL)は17日、ソラナ(SOL)との戦略的提携を発表した。ファイルコインの分散型ストレージ機能を活用することで、ソラナはネットワークの信頼性、拡張性及びセキュリティの向上を目指す。
ソラナとファイルコインの統合は、集中型ストレージ・ソリューションからの意義深い脱却であり、ソラナブロックチェーンの信頼性とスケーラビリティの強化に向けた注目すべき一歩である。
ファイルコインは、データを暗号化し分散して保存する分散型ストレージシステムを採用したP2Pネットワーク。また、ユーザーは自身のコンピュータの余剰ストレージを貸し出すことで、マイニング報酬を得られる仕組みとなっている。
大手IT企業が提供する中央集権的なストレージサービスに対し、分散型ストレージは、データを複数の場所に保存することで、ハッキングのリスクを低減させ、安全性及び回復力の向上が見込めるという利点がある。また、より幅広い企業がデータエコノミーに参入しやすくなり、コストの大幅な削減も期待されている。
データアクセスの改善
今回の提携により、「ソラナは分散化の理念に忠実でありつつ、データの冗長性、スケーラビリティ、強化されたセキュリティを実現することが可能だ」とファイルコイン側は主張する。また、ファイルコインの分散型ストレージ機能によって、実際の利用において、ソラナのブロック履歴へのアクセスが容易になり、使いやすくなるという。
このコラボレーションは、ユーザーと開発者のために、より堅牢で回復力のあるエコシステムを構築するブロックチェーンネットワークの力を明示している。
ソラナの創設者であるAnatoly Yakovenko氏は、「ファイルコインが見事な分散型アーカイブ層を構築してくれたことに感謝している」とコメント。その実現には、RPC(遠隔手続呼び出し)サービスを提供するTriton Oneが大きく貢献したと述べた。
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データのためのオープンサービス
ファイルコインは、その規模と一連のデータ・サービスにおいて、従来のクラウド・インフラに匹敵する、信頼できる代替インフラを構築することを目標としており、そのビジョンは以下の三つの柱から構成されている。
- データの保存
- データの検索
- データの転換
ファイルコインは公式ブログで、分散型ストレージネットワークの構築という枠組みを超えて、オープンデータサービスの提供を可能にする、「プログラム可能なプラットフォーム」へと変革を遂げたと昨年の歩みを振り返った。
2024年には、様々なブロックチェーンエコシステムと統合し、データ検索を強化することで、よりオープンで相互に接続されたデジタル世界の形成に寄与していきたいと抱負を語った。具体的には、新しいアプリや、ファイルコインのL2ネットワークのローンチ、Web3の基本的なストレージ層となることに焦点を当てる予定だという。
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