ワールドコイン、ベーシックインカム向け仮想通貨WLDのトークンセールを計画

Worldcoinの資金調達計画

個人認証技術を基盤としたベーシックインカムの構築を目指す暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「Worldcoin(ワールドコイン)」は23日、プライベートセールの計画を発表した。

このセールは、米国外の機関投資家や投資会社を対象に実施される。販売価格は、市場価格に極力近い価格で提供される予定。執筆時点にWLDは720円、時価総額144,8億円で市場108位。

このセールを管理するのは、WLD初期発行量の75%を担当するWorld Assets。

WLDのプライベートセールは最長で6ヶ月間行われる予定で、米国外で販売されたWLDが米国内に流入するのを防ぐため、転売禁止やロックアップといった措置が講じられる。

Worldcoinのプロトコル・アプリケーション開発を手がけるTools For Humanity(TFH)によると、現在の市場における取引量を踏まえ、週間で平均50万から150万WLDの売却を見込む。これに基づき、6ヶ月間の総売却量は約2400万WLDに達すると予測される(週間平均100万WLDを24週間売却した場合)。

TFHは2023年5月にシリーズCの資金調達を完了し、このラウンドはBlockchain Capitalが主導し、a16z cryptoも参加していた。このラウンドでの評価額は非公開だが、報道によれば、調達額は約160億円(1.1億ドル)とされた。

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WLDのトークン配分と関連組織

「Worldcoin」は、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が共同創業した野心的な仮想通貨プロジェクト。このプロジェクトの目的は、全世界の人々にベーシックインカムを配布すること。

Worldcoinは「Orb」と呼ばれる特殊な機器を用いて、ユーザーの目の虹彩をスキャンし、それに基づいて個人を識別するユニークなID(World ID)を生成する。ユーザーは、World Appをダウンロードして、World IDに基づきユーザー・グラントとしてWLDトークンを受け取る。

現在、500万人以上がこのオーブによる認証を受け、World IDを取得。これらのIDは、160カ国以上で活用され、1億3700万WLD以上のユーザーグラントが請求されており、現在流通している1億9300万WLDの大部分を占めている。

WLDの流通面は、英国領ヴァージン諸島に設立された「World Assets Limited」というビジネス会社が行っている。この会社はWorldcoin Foundationの子会社であり、Worldcoin トークンのエコシステム配分「75%(75億WLD)」を管理している。この中には、マーケットメーカーへのローンやトークン販売契約の管理も含まれる。

エコシステム資金の一部は、法務や管理などの関連運営コストに加え、Worldcoin Foundationの少人数スタッフの資金提供に使用されている。Worldcoin Foundationは、World Assets Ltd.と協力し、Worldcoinコミュニティが自立し分散化されるまでサポートする。

Worldcoinの初期発行上限は100億WLDで、そのうち残りの25億WLDは「Tools For Humanity(TFH)」が管理している。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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