日本代表団、スイスのDFINITY本部を訪れる 「Internet Computer」の革新性を解説

日本代表団がDFINITY本部を訪問

平将明氏と加納裕三氏を含む日本の代表団が、この5月初旬にスイスのDFINITY Foundation本部を訪問し、同団体の上級幹部との間で有意義な会談を行ったことが確認された。

この訪問は、DFINITY FoundationがLinkedInに投稿した内容から明らかになり、会議にはWeb3とデジタル資産についての深い議論が交わされたことが報告されている。日本からは以下のリストに含まれる重要人物が参加した。

  • 平将明氏(自民党デジタル社会推進本部Web3プロジェクトチーム座長)
  • 加納裕三氏(bitFlyer Holdings代表取締役CEO)
  • 藤本真衣氏(INTMAX共同創設者)
  • 荻生泰之氏(EY Japanブロックチェーン・コンサルティング・ビジネスリーダー)
  • 斎藤創氏(So & Sato – Innovative Lawyers CEO)

DFINITY側からは、Jan Camenisch(最高技術責任者)、Peter Lidwell(プロダクトマネージャー)、Emilio Canessa(グローバルアダプション責任者)、Riccardo Coli(チーフオブスタッフ)が参加したと見られ、建設的な意見交換が行われたという。

この訪問は、DFINITY Foundationが推進するInternet Computerプロジェクトの国際的な注目度を示すものであり、同プロジェクトの革新的な取り組みに光を当てるきっかけと言えそうだ。

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Internet Computerの特性

DFINITY Foundationは、ウェブ速度とインターネットスケールの実現を目指して、パブリックブロックチェーンであるInternet Computerの構築、普及、維持に取り組んでいる。

Internet Computerの設計は、従来のWebサービスとは一線を画するブロックチェーンベースのプラットフォームである。スマートコントラクト(キャニスターと呼ばれる)を活用し、シャーディング技術によってブロックチェーンデータと処理を分散させ、スケーラビリティと効率を大幅に向上させる。

この構造により、DappsやDeFiに留まらず、AI・機械学習による画像分類のような計算量とストレージ要求が高いアプリケーションも完全にオンチェーンで実行できる。

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ICPのスマートコントラクト

Internet Computerのスマートコントラクトは、従来のWebリソースのホスティングも可能であり、バックエンドとフロントエンドの両方を完全にオンチェーンで実行するWeb3アプリケーションの開発が行える。

HTTPリクエストを通じて、他のブロックチェーンのRPCノードやWeb2サーバーとのやり取りも可能なため、スマートコントラクトでイーサリアムなど他のブロックチェーン上のスマート・コントラクトを呼び出すことができる。

ユーザーはICP DEXを通じてETHを数セントで送受信できる。このプロセスは1-2秒で完了し、BTC/ETH間でのトラストレススワップをほぼガス料金0で行うことが可能。 出典:Dfinity

2022年末には、ビットコインとの統合がメインネットで開始され、ビットコインによって 1:1で裏付けられたChain-key Bitcoin(ckBTC)がローンチ。23年にビットコインOrdinalsマーケットプレイス「Bioniq」も立ち上がった。

23年末には、イーサリアムとの統合により、Internet Computer上でckETHやckERC-20トークン(例:ckUSDCやckUSDT)が使用可能になるなど、幾多の成果を挙げている。

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ICPトークン

ICPトークンに関しては、Internet Computer上で構築されたスマートコントラクトサービスを利用する際に重要な役割を果たしている。ICPトークンはガバナンストークンとして利用され、ガバナンス権の行使やステーキングが可能である。また、ユーティリティ・トークンとしても機能し、キャニスター・スマートコントラクトの計算や保存のための「サイクル」を獲得するために使用される。さらに、計算やストレージを提供する「ノードマシン」プロバイダーへの報酬としても使用されている。

ICPトークンの時価総額は8,547億円に達し、市場ランキングで24位に位置している。このトークンは、米国のCoinbaseや世界最大規模の暗号資産取引所(Gate.io、Binance.comなど)での取引が活発だが、日本国内での取り扱いはまだ開始されていない。

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