英大手デリバティブ企業、仮想通貨リップルやビットコインキャッシュなどを「差金決済取引」に追加
- CMCマーケットに差額決済契約に新たに3つのアルトコイン取引追加
- イギリス本拠地の大手デリバティブプロバイダーCMC MarketsはXRP・BCH・LTC3つの仮想通貨基軸の「差金決済取引」商品を提供すると発表した。ビットコインだけでなく、主要アルトコインのデリバティブも人気と需要が上昇し、注目されている。 差金決済取引(CFD)とは
- CFD取引は、”Contract for Difference”の略で、「差金決済取引」と訳され、原資産となる国内外の株価指数や株価指数先物、債券先物、現物株、コモディティといった様々な金融商品の価格を参照して行なわれる取引を指す。 ヨーロッパでは、株式取引の30%はCFDによる取引であるとされるほど人気な取引となっている。
CMCマーケットに差金決済取引に新たに3つのアルトコイン取引追加
CMC Markets(以下CMC)とは、イギリスに本拠地を置くオンラインCFD・FXの取引を提供する、ロンドン証券取引所上場の大手デリバティブ企業である。
CMCは本日、「LTC・XRP・BCHが仮想通貨のCFD取引に追加されて、取引可能となっている」と、公式に発表した。
この3つの仮想通貨銘柄を加えて、下図のように、計5銘柄が米ドル建の取引対象となった。
BTC・ETH・BCH・LTC・Ripple(XRP)
CMCに新たな需要
もともと、CMCの仮想通貨デリバティブの提供対象はプロ投資家のみだったが、今年の7月に新たにリテール投資家の需要に応じてクライアント対象を拡大した模様だ。
プレスリリースメディアFinextraの掲載 によれば、CMCの取締役を務めるDavid Fineberg氏は、今回XRP等の取引追加に関して以下の様に述べた。
我々のクライアントがビットコインとイーサリアム以外の仮想通貨銘柄に対する興味を示した結果、当社はビットコインキャッシュ・ライトコイン・リップル(XRP)という継続的に活発な投機活動が見られる3つの仮想通貨に対するポジション(現物を所有せず)を提供することに至りました。
*執筆時、CMCは日本では業務を行なっていない。
仮想通貨デリバティブの需要増加
現物を所有するリスクを避けるためのデリバティブ取引に対する需要は増加しつつある模様だ。
米国では、メガバングのシティグループ が仮想通貨関連の新たな金融商品DAR(デジタル資産証書)を開発中であることや、モルガン・スタンレー も先日、ビットコイン先物に基づくデリバティブ商品の計画を公開したことなど、大手機関投資家の参入により、個人・プロ・そして機関投資家の参加による盛んな仮想通貨関連商品市場が期待できるだろう。
そして、ビットコインやイーサリアムだけでなく、XRPのようなウォール街から注目を集めている銘柄は今後も様々のデリバティブ商品の形で取引されると考えられる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します