CoinPostで今最も読まれています

機関投資家の資金流入へ|モルガンスタンレーがビットコイン先物に基づくデリバティブ提供

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

またもアメリカ大手銀行のビットコイン派生商品計画が明らかに
ゴールドマンサックスやシティグループに次ぎ、モルガン・スタンレーもビットコイン先物に基づくデリバティブ商品の公開を計画している事がブルームバーグ誌を通じて明らかになった。
機関投資家向けの仮想通貨商品
ビットコイン先物の派生商品では現物を所有することなく、ビットコイン価格変動から得られる運用成果を享受できるようになる為、現物に触れられない機関投資家の市場参入につながる事が期待される。
スワップ取引とは
等価の金融商品を交換するデリバティブ取引の一種。利息、コモディティ、外貨等が一般的なスワップ取引の対象とされている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

当サイトの速報でもお伝えしました通り、アメリカの銀行で第6位の資産額を誇るモルガン・スタンレー銀行が、デリバティブ取引の一種である、ビットコインスワップ取引商品の提供を計画していることが明らかになりました。

モルガン・スタンレーCEOのJames Gorman氏は、今年、同銀行を通して顧客が仮想通貨を直接売買するのではなく、

デジタル資産(仮想通貨)に結びついたデリバティブ商品を提供するトレードデスクを開設する。

と、述べていましたが、その言葉の通りの商品提供が計画されているようです。

ブルームバーグの報道によると、同投資銀行のビットコインスワップ取引は、「技術的には準備済み」であり、「機関投資家からの需要」が立証されること、また同時に内部承認を待っている状態であると、匿名の情報筋が伝えたとのことです。

計画中の商品は、「価格リターン」スワップと呼ばれるデリバティブ商品で、ビットコイン現物ではなく、ビットコイン先物の価格に連動しており、顧客はショートまたはロングポジションを取ることが可能ですが、取引ごとにスプレッドの手数料を課されることになります。 

一般的にスワップ取引は、等価のキャッシュフローを交換する取引契約で、相場変動を回避したり、効率的で効果的な調達や運用を実現したりするために利用されています。

非常に複雑な契約であるため、大半が企業間のみの取引で、取引所を介して行われることは稀です。

先物取引自体が複雑なデリバティブ取引であるのに加え、スワップ取引もデリバティブ取引であるため、今回、モルガン・スタンレーで計画されているビットコイン・スワップ取引は、複雑な二重構造を持つ金融商品となるようです。

現状のアメリカにおいて、仮想通貨現物に対する規制上の定義は、未だ曖昧さを残しているものの、ビットコイン先物取引は、規制当局である米商品先物取引委員会(CFTC)によって承認された金融商品であるため、先物を組み入れることで、規制の枠内で、(機関)投資家はビットコイン現物を所有することなく、ビットコイン価格変動から得られる運用成果を享受できることにつながると見られています。

モルガン・スタンレーは、6月にスイスの投資銀行であるCredit Suisseから、ビットコインに精通しているAndrew Peel氏を引き抜き、デジタル資産部門責任者に抜擢して、準備を進めてきた模様です。

デリバティブ商品は、投資銀行にとって大きな収入源であると言われており、仮想通貨市場の低迷が続く中でも、ビットコインを組み入れたデリバティブ商品開発に注力している銀行は増えているようです。

モルガン・スタンレーに加え、ゴールドマンサックスやシティグループもすでに、ビットコインデリバティブ商品を提供する予定であることが報じられています。

また、世界最大の証券取引所の運営会社であるインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)は、ビットコイン現物によって決済されるビットコイン先物商品の提供を発表しています。

 

大手金融機関のビットコインを組み入れた機関投資家向けの金融商品開発は、着実に進められているようです。

CoinPostの関連記事

速報|ゴールドマンサックス社CFO、仮想通貨取引デスク中止の報道は「フェイクニュース」
日本時間5日夜から続いたビットコイン暴落の要因の一つ、ゴールドマンサックス社の仮想通貨規制の不透明さなどを理由とする、取引デスクの設立計画を一時白紙に戻す報道に関して、同社CFOがフェイクニュースであると言及した。
米4大銀行の一つCitiグループ、仮想通貨への投資を可能にする新しい金融商品の開発へ
Citibankがビットコインの取引を可能にする独自の金融商品を開発中である情報がリークされた。DARと呼ばれる新たな仮想通貨関連の資産クラスが機関投資家の参入を促すか、早くも期待が集まっている。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/16 火曜日
17:08
暗号資産取引関連の損益計算、約15%が「今回が初めて」と回答|Gtaxアンケート
株式会社Aerial Partnersが実施した「Gtax」利用者向けの2024年暗号資産(仮想通貨)確定申告アンケート結果。取引用途が多岐にわたり、計算処理が複雑化する中で、損益計算の計算ツールへの切り替え需要が高まっていることが示された。
16:23
テレ朝グループのBCGアクセラレータープログラム、競走馬育成ゲームを発表
株式会社テレビ朝日と株式会社テレビ朝日ミュージック、extra mileがブロックチェーンゲームアクセラレーター「tv asahi Blockchain Games」を立ち上げ。インキュベーションからパブリッシングまでのサポート。初のゲームタイトル「NEOBRED」も注目。
14:25
リップル裁判、23日の公判前にSECと和解する可能性は
米証券取引委員会対リップル社の公判が4月23日に迫る中、16日に公判前会議が予定されていることから、両者が和解するのではないかとの憶測が広まっている。
12:12
ビットコインなど仮想通貨相場リスクオフムード、中東情勢不安強まる
イランとイスラエルを巡る中東情勢は予断を許さず、仮想通貨相場は米株指数の下落に伴いリスクオフに傾いた。ビットコインの反発も限定的で、アルト市場にも強い下押し圧力が掛かっている。
11:30
アービトラム、不正防御プロトコルBOLDをテストネットローンチ
仮想通貨イーサリアムL2アービトラムの開発企業であるOffchain Labsは、テストネットで不正防御プロトコルBOLDを立ち上げたと発表した。
11:10
不動産RWAプロトコル「Parcl」、エアドロップ確認を開始
仮想通貨PRCLエアドロップに関しては現在Parclの公式ページからユーザーへの付与額を確認することができる。取得はまだ始まっておらず、同16日21時59分より始まる予定だ。
09:45
ドイツ最大の州立銀行が仮想通貨取引提供へ、LBBWとBitpanda提携 
仮想通貨取引プラットフォームBitpandaはドイツ最大の連邦州立銀行LBBWとの提携を発表した。法人顧客にビットコインなどの取引・保管を提供する。
08:45
ソラナブロックチェーン、混雑軽減のパッチを導入
今回正式にリリースされた「v1.17.31」は複数のアップデートにおける最初のものとなる。このパッチには、データパケットの処理方法と最適化の改善、特定のノードをその利害関係に基づいて分類する方法の変更、システムのローカルテスト環境におけるデフォルト設定の更新などが含まれている。
07:45
香港の仮想通貨現物ETF、アナリストが影響を分析
香港における仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFへの流入額は、最大5億ドルだとブルームバーグアナリストは分析。米国のETF市場と規模を比較している。
07:00
ビットコイン半減期まであと4日、コインベースが動画で価値の変遷辿る
米仮想通貨取引所大手コインベースは1週間を切った半減期カウントダウンに合わせて、ビットコイン関連のソーシャルメディアCMを公開した。
06:20
OKX、ソラナミームコイン2銘柄新規上場
これらの仮想通貨銘柄はこれまで価格が大きく上昇してきてソラナの代表的なミームコインとなった。MEWは前日比で25.7%値上がりしている。
05:50
STEPNとアディダス提携、NFTスニーカーリリースへ
NFTの第一段階ラッフルミントは、日本時間4月17日9時よりアローリストのメンバーのみを対象とする。このコラボNFTを保有しているユーザーには、特典が今後付与される予定だ。
04/15 月曜日
16:12
香港当局、ビットコインとイーサリアムの「現物ETF」を上場承認
香港当局は15日、アジア初となるビットコインETFとイーサリアムETFの上場承認を行なった。中国マネーの流入や米SEC(証券取引委員会)におけるイーサリアム現物ETFへの影響が注視される。
13:52
オーストラリア当局、無認可の仮想通貨マイニング企業3社を提訴 
豪当局は仮想通貨マイニング企業3社を提訴した。金融ライセンスを取得せずに、年金ファンドで仮想通貨関連商品に出資するよう勧誘していたとされる。
11:52
ビットコイン急落後の週明け相場、2400億円相当の大規模ロスカットも
イスラエルとイランの対立先鋭化および中東情勢悪化に伴いビットコイン(BTC)など暗号資産(仮想通貨)相場が暴落して迎えた前週末。先物市場では2400億円相当の大規模ロスカットが発生した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア