「ヘッジファンドのビットコイン投資が20年10月以降最低水準に」ETCグループアナリスト分析

ヘッジファンドの動向

デジタル資産運用企業のETCグループでリサーチ部門のトップを務めるAndré Dragosch氏は19日、暗号資産(仮想通貨)のヘッジファンドがビットコインへのエクスポージャーを減らしているとXに投稿した。

ヘッジファンドのビットコインへの投資は、最近の20営業日でさらに減少していると指摘。リターンの市場全体との連動性を示す指標から判断すると、20年10月以降の最低水準までビットコインへの投資が減っていると述べている。

エクスポージャーとは

投資家や機関の保有する金融資産のうち、価格変動リスクやカウンターパーティリスク等に直接さらされている金額や残高、比率のこと。

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ETCグループは17日に、仮想通貨に関するレポートを公開しており、この時も「世界のヘッジファンドがビットコインへのエクスポージャーを積極的に減らしている」と記載していた。今回の投稿で、その後もこの傾向が進んでいることをDragosch氏は指摘している。

「The Block」によれば、同氏は「ヘッジファンドは様々な戦略を使うため、ビットコインへの投資を減らしている主な理由を正確に特定することは難しい」と説明しているという。

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投資商品からの資金流出

一方でDragosch氏は、ヘッジファンドのビットコイン投資の減少は、仮想通貨ETP(上場取引型金融商品)からの資金流出と連動していると指摘した。最近は米国のビットコイン現物ETFから資金が純流出する日が増えてきている。ビットコイン現物ETFには、ヘッジファンドも多く投資している様子が伝えられている。

ETPとは

「Exchange Traded Products」の略。規制当局の認可を得た上、証券取引所で取引される商品で、ETFもETPに含まれる。

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Dragosch氏は上記投稿の追記として「ヘッジファンドの投資は、非常に循環的だ」と指摘。そして、現在はビットコイン相場に勢いがないために、投資を減らしている可能性があるとの見方を示した。

そして「再度ビットコイン価格が上昇すれば、ヘッジファンドはビットコイン市場に戻らざるを得なくなるだろう」と主張。「今は、今後の上昇局面のために資金を温存しているのではないか」と述べている。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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