MakerDAOのRWAトークン化コンテスト ブラックロックなどが応募を計画

最大10億ドルの流動性を付与

MakerDAO(メイカーダオ)の提供するレンディングプロトコルSparkは12日、現実資産(RWA)トークン化分野でのコンテスト「Spark Tokenization Grand Prix」を発表した。

最大10億ドル(1,600億円)相当のトークン化資産を、Sparkに上場させることを目指すものだ。8月12日から、RWAトークン発行者の応募受付を開始する。

特に、コンテストではトークン化された短期米国財務省証券や、その他類似したトークン化製品への投資に重点を置くことになる見込みとされる。コインデスクによると、金融大手のブラックロックや、セキュリタイズ、オンド・ファイナンス、スーパーステートなども応募を計画しているところだ。

コンテストでは、Phoenix LabsやSteakhouse Financialなどで構成される審査員が、主に次のような基準に基づいて評価を行う。

  • 価格設定:競争力があり透明性のある価格設定モデル。
  • 流動性:シームレスな取引のための高い流動性。
  • 戦略的な整合性:Sparkの長期ビジョンや目標に沿うかどうか。

ファイナリストが選ばれた後、MKRトークン保有者はメイカーダオのガバナンスの中で、優勝者を決定する投票に参加することが可能だ。

選出されたチームは、最大10億ドル相当の流動性を受け取ることができる。大規模なメイカーダオの改革案「エンドゲーム」のリリース後、この割り当てはさらに拡大する可能性もある。

Sparkは、同プロトコルが「メイカーダオとイーサリアム上でRWAトークンの中心ハブとなり、イノベーションと金融包摂を推進する態勢を整えている」と述べた。

RWAとは

「Real World Asset(現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債権等の有価証券などが含まれる。

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ブラックロック、スーパーステート、オンドのRWAトークン

ブラックロックは、セキュリティトークン(ST)ソリューションを提供する金融サービス会社セキュリタイズらと提携して、3月に米国債トークン化ファンド「BUIDL」を立ち上げている。その後、4か月で800億円の資金が流入しているところだ。

セキュリタイズのカルロス・ドミンゴCEOは、「トークン化米国債の大手発行者として、私たちはSparkのコンテストに応募する」と述べている。

その他に応募を計画している米資産運用企業スーパーステートは、米国短期債をトークン化したUSTBを2月にリリースした。

また、オンドファイナンスは、短期国債と銀行預金を裏付け資産に持つ、金利付きトークンUSDYなどを発行している。

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