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ONDOの買い方 米国債ファンドを担保に発行するステーブルコインUSDYの将来性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ONDOとUSDYの買い方

暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンの領域では2024年、「RWA(Real World Asset=現実資産)」のトークン化がトレンドであると言われています。

RWAとは具体的に、不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、また株や債券等の有価証券などを指します。これらの資産をブロックチェーン上でトークン化し、保有・取引できるようにすることが2024年のトレンドになっています。

RWAのトークン化の可能性は、JPモルガンやブラックロックらの金融大手企業に加え、各国の政府や中央銀行も注目しています。

そこで本記事では、RWAのプロジェクトとして注目を集めるOndoを取り上げ、関連するトークンや金融商品の買い方を解説していきます。

この記事でわかること

  1. プロジェクト概要
  2. USDYについて
  3. ONDOについて
  4. 投資家が注目する理由
  5. ONDOとUSDYの買い方

プロジェクト概要

Ondoのプロジェクトは、ブロックチェーンを活用して、次世代の金融インフラを構築しようと取り組んでいます。プロジェクトの目的は「効率性と透明性が高く、アクセスしやすい市場を作ること」です。

プロジェクトの大きな特徴は、伝統金融の資産をトークン化していること。本記事執筆時点では、以下の2つの金融商品を提供しています。

  • USDY:金利を得られる米ドルトークン
  • OUSG:米短期国債に投資できるトークン

USDYについて

「米ドルトークン」と言われるとステーブルコインを想像するかもしれませんが、USDYは厳密には従来のステーブルコインとは違います。ただし、価値が1ドルになるように運用されていたり、送金ができたりと共通点はあります。なお、送金は購入から40〜50日経過すると可能になります。

また、流通市場で販売することができたり、DeFi(分散型金融)のプラットフォームで担保資産などに使うことができたりすることも従来のステーブルコインと同様です。

両者の最も大きな違いは、USDYは保有しているだけで金利を得られることです。米ドルステーブルコインのUSDTなどは、ただ保有しているだけでは金利を得ることはできません。

USDYは、米短期国債と銀行預金を裏付け資産に持ち、そこから発生する金利のほぼ全てをUSDY保有者に提供しています。

なお、USDYを入手できるのは、米国外の個人投資家や企業のみです。

ONDOについて

Ondoのプロジェクトは、上述した通りOUSGも提供していますが、OUSGは保有資産額などの条件を満たした人や企業しか投資できません。そこで次は、ONDOトークン(以下、トークンはONDOと表記)について解説します。

ONDOは、Ondoのプロジェクトにおけるガバナンストークンです。厳密には、エコシステムにおける以下の2つのガバナンスに利用されます。

  • Ondo DAO
  • Flux Finance

Ondo DAOは、ONDOの保有者で構成される自律分散型組織。提案やオンチェーン投票を行いながら、スマートコントラクトのアップグレードなど、プロトコルの管理を行います。他にも、緊急時にプロトコルの停止などを行えるメンバーの選定も担当します。

Flux Financeは、ステーブルコイン向けの分散型レンディングプラットフォームです。大手DeFiプラットフォーム「Compound(v2)」をフォークして開発されました。

ユーザーはステーブルコインをFlux Financeに貸して金利を得たり、逆に担保を預けてステーブルコインを借りたりすることが可能です。なお、現時点では担保に使える資産はOUSGのみ。このFlux FinanceのガバナンスをOndo DAOが担当しています。

ONDOの初期発行量は、100億枚。現時点では追加発行する計画はないと説明しています。

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投資家が注目する理由

続いて本節では、Ondoのプロジェクトが注目されている理由や投資のメリットを紹介していきます。

ONDOの価格上昇

まず1つ目はONDOの価格が上昇していることです。ONDOは24年1月に流通が開始され、0.2ドル付近の初値がつきました。その後にコインベースなどで取引が開始しており、24年6月時点で1.2ドルまで価格が上昇しています。

出典:Messari

ONDOはOndo DAOとFlux Financeのガバナンストークンであるため、今後もプロジェクトのプロダクト開発状況やユーザー数、また取引所への新規上場などに価格が影響していくとみられます。

なお、本記事執筆時点では、バイナンスでの取り扱いは無期限先物のみで、現物取引は上場していません。

金利の魅力

また、USDYやOUSGの金利も魅力の1つです。参考までにUSDYの金利は、本記事執筆時点で年5.3%、米国債2年物利回りは4.76%です。

出典:Ondo

米国では米連邦準備理事会(FRB)の金融政策で利上げが進められ、国債に投資できるトークンの需要が高まっており、Ondoのプロジェクトにも一層注目が集まっています。

上記画像の通り、現時点でUSDYの発行でロックされた総価値「TVL(Total Value Locked)」は3.2億ドル(約520億円)に上ります。

大手企業と連携

Ondoのプロジェクトが注目される3つ目の理由は、大手企業と連携していること。例えばOUSGは、準備資産の大部分を、米金融最大手ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」で運用しています。

そして、残り資産の一部もブラックロックの別のファンドで運用。残りは銀行預金と、流動性の観点からステーブルコイン「USDC」にしていると説明しています。

なお、BUIDLのカストディアンは金融大手バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)。監査企業は世界4大会計・コンサルティング会社のプライス・ウォーターハウス・クーパース(PwC)です。

また、Ondoのプロジェクトは、Peter Thiel氏のFounders Fund、Pantera Capital、コインベースらの大手企業から出資を受けています。

購入方法

続いて、本節では保有資産額などの条件を満たさなくても投資できるUSDYとONDOの買い方を解説していきます。

USDYの買い方

USDYをOndoのプラットフォームから購入するには、最初に登録手続きを行う必要があります。この時点で、日本の人々は手続き自体を行うことができないと事前に告知されています。そのため、USDYの購入にはDEX(分散型取引所)を使用する必要があります。

24年6月時点でUSDYをサポートしているブロックチェーンは以下の通り。本記事では、ソラナ(SOL)上のUSDYを購入する方法を解説します。

  • イーサリアム
  • ソラナ
  • Sui
  • Aptos
  • Mantle

USDYへの投資目的でソラナを購入するなら

まずは、ソラナのブロックチェーンに対応したウォレットを用意します。今回は、代表的なウォレットのPhantomを例に解説していきます。

Phantomのインストールと設定を行ったら、新しいウォレットを作成し、シードフレーズを安全に保管します。

次にSOLを国内取引所からPhantomへ送金。日本でSOLを入手する場合はSBI VCトレードなどの取引所を利用します。なお、Phantomのウォレット作成方法や、国内取引所からのSOLの送金方法は以下の記事で詳しく解説しています。

関連Phantomウォレット使い方、ソラナを使ったポイ活(エアドロップ)の始め方・セキュリティ対策

続いて、DEXのJupiterにアクセス。売却する銘柄でSOLを選び、購入する銘柄でUSDYを選択して取引を実行すると、USDYを入手できます。

ONDOの買い方

ONDOは日本の交換業者に上場していないため、こちらも購入はDEXを使用する必要があります。ONDOはイーサリアム上で発行されているトークンです。今回は、DEXのユニスワップを使用する方法を解説します。

まず、イーサリアムのネットワークに対応したウォレットを用意します。

イーサリアムの代表的なウォレットにはメタマスクがあります。メタマスクのインストールと設定を行い、新しいウォレットを作成して、シードフレーズを安全に保管してください。

次に、ETHを国内取引所からメタマスクへ送金します。日本でETHを入手する場合もSBI VCトレードなどの取引所を利用します。メタマスクの作成方法や、国内取引所からのETHの送金方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

関連仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策を徹底解説

ウォレットが準備できたらユニスワップのプラットフォームにアクセスし、ETHとONDOのSWAP(交換)を行います。

ONDOへの投資目的でイーサリアムを購入するなら

まとめ

以上が、USDYとONDOの買い方の解説です。Ondoは2024年のトレンドであるRWAのプロジェクトとして注目を集めています。

FRBはこれから利下げを行うとみられますが、現在でも米国の金利は投資家にとって魅力的です。

USDYとONDOへの投資を検討される方は、以下の手順を踏む必要があります:

  1. 日本の認可された暗号資産取引所で口座を開設する
  2. イーサリアムやソラナなどの必要な暗号資産を購入する
  3. 購入した暗号資産を自身の仮想通貨ウォレットに移管する
  4. 対応するDEXでUSDYとONDOを購入する

新しい投資機会に興味がある方は、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。ただし、暗号資産投資にはリスクが伴うため、十分な調査と理解を行った上で、自己責任で投資判断をしてください。

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