イーサリアム現物ETF、23日に米国で取引開始か=報道
イーサリアム現物ETFの審査
米証券取引委員会(SEC)は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の現物ETFの最終的な承認を22日に行う計画であることがわかった。
予期できない問題が起きた場合は延期される可能性はあるが、複数の情報筋が22日に承認される計画であることを明かしている。22日に承認されれば、23日の火曜日から取引が開始されることになる。
今回の内容は、「ブルームバーグ」でETFのシニアアナリストを務めるEric Balchunas氏がXに投稿。その後、ETF発行企業2社の情報筋が、同氏の投稿内容が正しいと認めたと「The Block」が報じた。
現時点で伝えられている内容をまとめると、SECは、発行企業側の申請書類(S-1)の最終版を17日までに再提出するよう要請している。今回の書類の修正内容には、スポンサー手数料に関する項目が含まれているという。
その上でSECは、22日に申請書類が効力を発するようにする計画で、そうなれば23日に取引が開始できるようになる。
イーサリアムの現物ETFを巡っては、今年5月にSECが取引所側の書類(19b-4)を承認。実際に取引を開始するには、発行企業側の書類も承認される必要がある。
一方、5月以降はこれまでも取引開始日が予想されてきたが、外れることが複数回継続していた。SECのゲンスラー委員長は6月、承認は今夏の終わり頃になるとの見通しを示している。
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現物ETFへの期待
実際に取引が開始された後、どのくらいの資金が流入するかは現時点では不透明だが、現物を保有して運用される現物ETFへの期待は高い。
例えば、仮想通貨分析企業K33リサーチは今月、イーサリアム現物ETFが承認された後に、イーサリアムは対ビットコイン(BTC建て)で上昇するという分析を発表。
イーサリアム現物ETFの取引開始は、ビットコイン現物ETFが承認された時のように短期的には事実売りを引き起こす可能性があるが、ETFによる「ポジティブな供給ダイナミクス」がその後数か月にわたって、市場の中で「相対的な強さ」をもたらすと予測している。
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また、仮想通貨投資企業グレースケールは今月、米国の有権者を対象として行った仮想通貨に対する意識調査のデータを発表。イーサリアム現物ETFが承認された場合、イーサリアム投資への関心を高めるとした回答者の割合は約25%だったとした。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します