ビットコイン大幅反発で6万ドル台回復

マクロ経済と金融市場

8日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は、前日比683ドル(1.7%)高の39,446ドル、ナスダック指数は464.2ポイント(2.87%)高の16,660で取引を終えた。

東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は、前日比567.6円(1.63%)高の35,422円となった。米国の株高や円安ドル高が好感された。景気減速懸念が和らいだことで、幅広い銘柄で買い戻しが入ったものと見られる。

米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、コインベースが前日比7.4%高の192ドル、マイクロストラテジーが9.0%高の135.9ドルと反発した。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は、前日比0.3%安の1BTC=61,333ドルに。

BTC/USD日足

5日時点で49,050ドルまで急落したビットコイン(BTC)はその後大幅反発し、9日時点で6万ドル台を回復した。200日移動平均線の61,885ドルを一時上回り、62,755ドルを付けている。

波乱に満ちた幕開けとなった今週の暗号資産(仮想通貨)相場。前週金曜日に米雇用統計が発表され、景気後退リスクが高まったと受け取られたことで、米国株市場が大幅に続落した。この影響はビットコインを含む暗号資産市場にも波及し、大幅な下落を引き起こした。

また、日銀が短期金利誘導目標を0.25%に引き上げたことが市場にネガティブサプライズをもたらし、円高が進行。この円高は円キャリー・トレードの大規模な解消を引き起こし、リスク資産の売りを加速させたことが一因にある。

さらに、米トレーディング会社の暗号資産部門であるJump Tradingが過去10日間で、リキッドステーキングサービスのリド・ファイナンスからアンロックした仮想通貨を含む2億7,700万ドル相当のイーサリアム(ETH)を複数の暗号資産(仮想通貨)取引所に送金し、売り圧力を強めたことも拍車をかけた。

米商品先物取引委員会(CFTC)の調査を受けたJump Tradingのポートフォリオ解消の一環として行われた可能性があり、マクロ経済の動向と相まって、イーサリアム価格の下落に影響を及ぼしたと考えられる。

ここのところ、マウントゴックス(Mt.Gox)やジェネシス・トレーディングが債権者への巨額の弁済を始めており、これも市場における下振れリスクを高める要因となっていた。

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アナリストらは、世界的なマクロ環境や中東の地政学的緊張をめぐる不安を指摘しており、市場全体も依然として警戒感を強めている。

暗号資産(仮想通貨)政策にも大きな影響を与え得る米大統領選の行方も注視されるところだ。米ABCテレビは、9月10日に民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領によるテレビ討論会を主催すると発表した。

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一方、オンチェーンデータによれば、大規模ロスカット(強制清算)で1BTC=49,000ドル台まで急落した後、長期保有者は184,500BTC相当を押し目買いしていた。

米国裁判所は、米商品先物取引委員会(CFTC)との和解で、FTXおよびアラメダ・リサーチが債権者に対し127億ドル(1兆8400億円)を支払うことを承認した。

確保済みの資金で10〜12月にかけて現金弁済される見込みであるため、今後暗号資産(仮想通貨)の買い戻し圧力につながる可能性がある。

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アルトコイン相場

米ニューヨーク連邦地裁判事は7日、XRPを発行するリップル社に1億2500万ドルの制裁金支払いを命じた。

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XRP自体は連邦証券法上の有価証券である「投資契約」には該当しないと判断されているほか、機関投資家向けに販売されたXRPについては、証券取引に該当するものの、今回の命令では米SEC(証券取引委員会)の提訴で求めていた約20億ドルの支払いを大きく下回る。

リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOはこれを受け、「リップルや暗号資産業界にとっての勝利だ」と主張した。

リップル対SECの訴訟に注目している弁護士のFred Rispoli氏は、リップルがいくつかの重要な点で有利な立場に立ったと評価。「SECは不当利得返還を求めたものの認められず、SECにとって大きな敗北を意味するとの見解を示している。

判決内容が好感され、XRP価格は一時前日比20%急騰した。

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