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ビットコインとS&P500の相関【2026年版】米国株との連動メカニズムと分散投資への活かし方

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ビットコインとS&P500の相関【2026年版】米国株との連動メカニズムと分散投資への活かし方

ビットコインと米国株に投資を検討している方や既に投資している方の中には、両資産が似た値動きを示している場面を目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。暗号資産であるビットコインと米国株の指標S&P500、全く異なる二つの資産がなぜ連動するのか、不思議に思う方も多いかもしれません。

本記事では、ビットコインとS&P500が本当に相関関係を持つのか、連動するメカニズムと崩れるタイミングを具体的に解説します。

この記事でわかること

  • ビットコインとS&P500の相関が「限定的・高まりつつある」状態にある理由
  • 相関が生まれる3つのメカニズム(リスクオフ・FRB金利・ナスダック連動)
  • 相関が崩れるタイミングの見極め方と2026年前半の最新事例
  • BlackRockが提唱する「1〜2%組み入れ」戦略とその根拠

ビットコインとS&P500は連動するのか?

ビットコインとS&P500は実際に連動しているのでしょうか。結論としては「限定的ではあるが、初期と比べると相関は高まりつつある」状態です。常に連動するわけではないものの、かつてビットコインが「デジタルゴールド」として注目されていた時期と比べると、相対的に相関は強まっています。

一般に異なる資産間の相関を調べたい場合によく用いられるのが「相関係数」です。相関係数は-1〜1の値をとる数値で、-1に近いほど逆の動きを、1に近いほど似た動きを、0に近いほど両者は独立して動くことを示します。

相関係数の概念図:正の相関(r≈0.8)・相関なし(r≈0.0)・負の相関(r≈-0.9)の3パターンを示した図
図:相関係数の概念図。r=0.8(正の相関)・r=0.0(無相関)・r=-0.9(負の相関)の違いを示す(CoinPost作成)

ビットコインとS&P500の相関は、以下のようなパターンで推移することが知られています。

相関が強まる局面

  • リスクオフ時(コロナショック等)
  • マクロ経済ショック時

相関が弱まる局面

  • BTC固有イベント時(半減期・ETF承認等)
  • 米国株固有イベント時

なぜ相関が生まれるのか?3つのメカニズム

ビットコインとS&P500の間には、なぜ・どのようなタイミングで相関が生まれるのでしょうか。ここでは、その理由について3つのメカニズムを通じて解説します。

リスクオン・リスクオフ

第一のメカニズムとして、ビットコインとS&P500は「リスクオフ時にどちらも下がる」点が挙げられます。これは、リスク回避局面において投資家はリスク資産を避け、安全資産に資金を移すためです。

暗号資産や株式は比較的ボラティリティが高い「リスク資産」です。堅調な市場においてはリターンを得やすい一方、地政学的リスク・マクロ経済リスク発生時には真っ先に影響を受ける資産でもあります。

コロナショックなどの大きな出来事が起こった際には、市場の低迷を危惧した投資家が一斉に資産を引き上げ、現金化や安全資産(債券等)への移動を行います。結果として、リスク資産であるビットコインとS&P500はともに下落し、相関が強まります。

FRB金利政策とドル流動性

第二のメカニズムは「FRB金利政策とドル流動性」です。

ドルの「流動性」とは、市場に流通しているドルの潤沢さを表します。高いときは市場にドルが十分に流通しており取引が活発な状態、低いときはその逆の状態です。株式やビットコインといったリスク資産は、流動性の高い場面で買われやすくなることが知られています。

ドルの流動性に影響を与える要因の一つがFRBの金利政策です。FRBが政策金利を引き下げた場合、金利が低下しお金を借りやすくなるため、ドルの流動性は増加し投資は活発化します。結果、S&P500・ビットコインの投資が活発になり、両者の相関は強まります。また、金利の低下は債券の利回り低下にもつながるため、相対的に株式やビットコインの魅力が高まる点も相関を下支えします。

逆に政策金利が引き上げられた場合、市場の資金余力が減少し市場はリスク資産への投資を控える傾向にあります。安全資産である債券が人気となり、株式やビットコインへの資金流入はどちらも減少します。こちらも相関が高まる展開となります。

ナスダックとの高相関

ビットコインは、時にナスダックとの間で強い相関を示すことが言及されています。これは、ナスダックがハイテク株を多く含む指標であり、金利に対して敏感に推移するためです。

ビットコインとS&P500の相関は、ビットコインとNASDAQの相関と似た動きを示すことが指摘されています。ナスダックに含まれるNVIDIAなどの大型株が、時価総額加重平均で算出されるS&P500の中でも大きな影響力を持つためです。つまり、ビットコインがナスダックと強い相関を示しているタイミングにおいては、ビットコインとS&P500の相関も強まっている可能性があります。
ビットコインとS&P500・NASDAQ100の52週ローリング相関係数の推移(2021年〜2025年)。両指数との相関はほぼ一致した動きを示している
図:ビットコインとS&P500・NASDAQ100の相関係数推移(52週ローリング)。両指数の相関係数はほぼ同水準で推移しており、BTC-S&P500の相関の強さがBTC-NASDAQと連動していることがわかる。
出典:Fidelity

日経平均との相関との違い

ビットコインは、局面によっては日本株とも連動した値動きを見せます。ビットコインとS&P500の相関と、ビットコインと日経平均の相関にはどのような違いがあるのでしょうか。主な違いは、相関の「強さ」と「持続性」にあります。

大きな違いの一つは、機関投資家のポートフォリオにおける配分比率です。多くの場合、機関投資家のポートフォリオは米国株の配分比率が高く、日本株への配分比率は比較的低いです。特に2026年4月のバンク・オブ・アメリカ調査では、日本株の組入比率が2024年11月以来の低さになったことが報告されています。

機関投資家によるビットコイン投資参入が増加している今、米国株の方がビットコインと同じポートフォリオで管理されやすく、同時に売買されやすいため、日本株よりも相関が大きくなりやすいと言えます(リスクオフ時に投資家が米国株とビットコインを同時に減らす等)。

また、日本国内のイベントは日本株に対してのみ影響しやすいのに対し、米国内のイベントはビットコインを含め世界中の市場に影響を与えます。2026年4月末時点において、世界の株式時価総額は159.2兆ドル。そのうち米国が占める割合は47%(75兆ドル)、日本は5.2%(8.3兆ドル)と、その影響範囲は大きく異なります(岡三証券「外国株式投資の魅力」2026年4月末時点)。

FRBの利上げといった米国内のイベントが発生した場合、米国株・他国株・ビットコイン等、世界市場が全体的に影響を受けるため、ビットコインと米国株の相関は崩れにくくなります。一方、日銀の利上げといった国内イベントが発生しても、ビットコイン等の他資産が受ける影響は限られるため、日本株とビットコインの相関は弱まります。

ビットコインと日本株との関連性については、以下の記事で解説しています。

関連:ビットコインと日経平均は連動する?相関のメカニズムと分散投資への活かし方【2026年】

過去の主要局面で検証

以下の表は、過去の主要局面においてビットコインとS&P500がどう動いたかをまとめたものです。チャートの赤枠番号と対応しています。

番号 局面 期間 BTC変動 S&P500変動 相関
コロナショック 2020年2月19日〜3月23日 約-37% 約-34% 強い正相関
2021年末・金融引き締め 2021年11月〜2022年1月 約-30% 数%下落 部分的
BTC現物ETF承認後の急騰 2024年1月〜4月末 +40%超 約+6%(2023年12月末終値〜2024年4月末終値) 弱い(非相関)
景気後退懸念・リスクオフ 2024年8月 約-25〜-30%(2024年7月末高値帯〜8月5日安値) 下落後に回復 一時的に強い
相関崩壊(最新事例) 2026年前半 大幅下落 最高値圏 乖離(非相関〜逆方向)

出典:価格データはTradingView等より取得。⑤は本文の「2026年前半の事例」セクションで詳述。

S&P500指数の日足チャート(2020年〜2026年7月30日)。①コロナショック②2021年末の引き締め③2024年前半④2024年8月のリスクオフ⑤2026年前半の主要局面を赤枠で示す
S&P500指数(日足)2020年〜2026年7月30日時点 出典:TradingView
ビットコイン/米ドル(BTC/USD)日足チャート(2020年〜2026年7月30日)。①コロナショック②2021年末の引き締め③2024年前半④2024年8月のリスクオフ⑤2026年前半の主要局面を赤枠で示す
ビットコイン/米ドル(BTC/USD・日足)2020年〜2026年7月30日時点 出典:TradingView

相関が「崩れる」タイミングと見極め方

相関が崩れるのはどのようなタイミングでしょうか。ここでは代表的な3つのパターンを具体例とともに紹介します。

BTC固有イベント

ビットコインと米国株は本来全く異なる資産のため、どちらか固有の材料が出た場合、その影響は基本的にはそれぞれの資産に限られます。

例えば、半減期やETF承認といったイベントがあった2024年1月初〜4月末、BTCが40%強上昇した一方、同時期のS&P500は約6%ほどの上昇に留まっています。

なお、マイクロストラテジーのようなビットコイン保有企業などは例外です。こうした企業はビットコインと強く連動して動く傾向にあります。

S&P500固有イベント

反対に、S&P500の固有イベントが発生した場合、ビットコインへの影響は限られます。

代表的な例は米国企業の決算です。例えば2024年7月24日、米テスラとアルファベットの決算悪化によりS&P500は2022年12月以来最も低いパフォーマンスを示し、短期間で2%以上下落しました。対して同日のビットコインは約0.8%の下落とほぼ横ばいの動きで、大きな相関は見られませんでした。

ただし、S&P500固有イベントでも、マクロショックが重なる場合は別です。 2024年8月の下落局面では、アメリカの景気後退懸念を背景に世界的なリスクオフの 動きが広がり、BTCとS&P500はともに下落しました。この局面では 円キャリートレードの巻き戻しも 重なり、下落が加速した面があります。その後S&P500は続伸し下落分を取り戻したものの、 一時的に強い相関が現れた対照的な事例です。

2026年前半の相関崩壊

2026年前半は、ビットコインとS&P500の値動きが大きく乖離した典型例です(テーブル⑤)。S&P500は米企業の好決算やAI関連投資を背景に上昇が続き、2026年5月29日終値7,580.06、同年6月2日終値7,609.78と史上最高値圏を更新しました。

一方、ビットコインは2025年10月のピーク(約12.6万ドル)から調整が続き、2026年2月には円建てで一時1,000万円割れ、2026年6月26日前後には約5.8万ドル(安値58,269ドル)まで下落し、ピーク比で半値前後まで値を消しました

背景には、現物BTC ETFからの大規模な資金流出(2026年前半で純流出約54億ドル、2026年6月単月で約45億ドル規模との報告)や、レバレッジ清算、サイクル上の売り圧といったBTC固有要因があります。株式が業績・AI主導で支えられたのに対し、BTCは需給悪化が先行したため、両者の相関は一時的に弱まり、局面によっては逆方向の動きも観察されました。

BTCが急落したとき確認すること

ビットコインが急落した局面では、それが相関に起因する下落なのか、BTC固有の要因なのかを見極めることが重要です。以下の6項目を確認することで、判断の精度が高まります。

VIX(恐怖指数)が上昇しているか

VIXとは別名「恐怖指数」とも呼ばれ、先行きに対する投資家の警戒感を示す指標です。VIX指数が高い状態は投資家が下落を警戒してリスクオフしている状態のため、ビットコインと株式はともに下落しやすくなります。

DXY(米ドル指数)はどう動いているか

DXYは、日本円・ユーロなどの主要通貨に対する米ドルの強さを示す指数です。DXYが上昇すると、米国株式やビットコインといった米ドル建て資産の割高感が意識され、債券などの安全資産の魅力が高まる傾向があります。

米10年国債利回りはどう動いているか

米10年国債利回りはFRB金利政策を直接反映する指標です。利回りが急上昇した場合、リスク資産全般が売られる傾向があり、ビットコインとS&P500の相関が強まるサインとなります。特にナスダック銘柄との同時下落が見られる場合は注意が必要です。

ナスダックはどうか

米ナスダック市場はハイテク株中心の市場であり、金利の動向に敏感な性質があります。ナスダックに動きが見られる場合、金利変動に伴うリスクオフ・オンの動きが活性化している可能性があります。

仮想通貨固有ニュースはあるか

暗号資産関連の法案承認などの固有ニュースが報じられている場合、ビットコイン単独の値動きとなる可能性があります。この場合S&P500との相関は低く、BTC独自の材料に起因する動きと判断できます。

大型IPOが重なっていないか

直近で大型のIPOが控えている場合、投資家が資金捻出のために資金移動を行っている可能性があります。BTCが下落する一方でS&P500は動きが限定的な場合、IPOによる流動性の変化を疑う余地があります。

S&P500・BTCを組み合わせた分散投資の考え方

ここまで解説してきたように、ビットコインとS&P500との間には「一時的に相関が生まれる」ケースがあります。ただし、それは特定の条件が揃った局面に限られ、常に連動するわけではありません。

この「完全には相関しない」という特徴は分散投資においては強みとなります。S&P500がBTCと異なる値動きをしている局面で投資することで、分散投資のメリットが働き、それぞれお互いのリスクヘッジとなります。

実際、ポートフォリオにBTCを組み入れる戦略については、すでに多くの機関が注目しています。米資産運用大手BlackRockのレポートでも、ビットコインは株式・債券とは異なる価値ドライバーを持つこと、そして「1〜2%組み入れる」戦略への言及があります。

60/40ポートフォリオにおけるビットコインの配分比率とリスク寄与度の関係。配分1%でリスク寄与2%、2%で5%、4%で14%となり、Mag7平均株(4%)を上回る
図:60/40ポートフォリオにおけるBTC配分比率別のリスク寄与度。配分4%時点でMag7(マグニフィセント・セブン)平均銘柄のリスク寄与(4%)を大幅に超える14%に達する。「なぜ1〜2%に留めるか」の根拠となる図。
出典:BlackRock

一方で「ボラティリティが高い」というビットコインの性質上、組み入れ比率が上がるほどポートフォリオのリスクも高まることになります。配分比率を決める際はリスクとリターンを加味して慎重に判断しましょう。

ビットコインへの長期投資においては、価格変動リスクを抑える積立投資の手法も有効です。詳しくはビットコインの長期投資とドルコスト平均法をご覧ください。

株式・債券・ビットコインを組み合わせた三資産分散の考え方については、守りの金 vs 攻めのビットコインで詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

ビットコインとS&P500では、どちらが値動きが激しいですか?

ビットコインは一般的にS&P500よりも大幅にボラティリティが高い資産です。S&P500が年間で数%〜20%程度の変動に留まることが多い一方、ビットコインは短期間で30〜50%以上変動することも珍しくありません。リターンの大きさと裏表の関係で、リスクも相応に高い点を理解した上で投資判断を行うことが重要です。

相関が高い局面でビットコインを保有する意味はありますか?

相関が高い局面でも、中長期的にはビットコインとS&P500は異なる価値ドライバーを持ちます。BlackRockのレポートでも指摘されているように、分散投資の観点では「常に連動しない」特性が重要です。相関が高まるのはリスクオフ局面など特定条件下に限られるため、長期ポートフォリオにおける分散効果は依然として期待できます。

米国株が下落するとビットコインも必ず下がるのですか?

必ずしも連動するわけではありません。ビットコイン固有のイベント(半減期・ETF承認等)が起きた場合や、S&P500固有の決算悪化などでは両者の値動きが乖離することがあります。2024年1月のBTC現物ETF承認後の急騰がその典型例です。「常に連動する」と考えるのは誤りで、局面に応じた判断が必要です。

ビットコインとS&P500の相関はどこで確認できますか?

TradingViewなどのチャートツールでは、2つの銘柄の相関係数を期間指定で表示できます。また、CoinMetricsやGlassnodeなどのオンチェーン分析サービスでもBTCと主要指数の相関推移を確認可能です。相関は市場環境によって変動するため、30日・90日など複数の期間で確認することを推奨します。

【免責事項】
本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を勧誘するものではありません。仮想通貨・暗号資産および株式への投資には価格変動リスクが伴い、元本が保証されるものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。本記事はCoinPost編集部が作成した情報であり、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。BlackRockの「1〜2%組み入れ」はBlackRock Investment Instituteのレポートにおける言及であり、CoinPostとして特定の配分比率を推奨するものではありません。
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