- ガランテックス・ヨーロッパなどを制裁対象に指定
- 「影の船団」との取引制限も導入
ガランテックスなど33団体を制裁指定
日本政府は2日、ロシアに対する新たな制裁措置を発表した。ロシアの暗号資産(仮想通貨)取引所「Garantex Europe(ガランテックス・ヨーロッパ)」を含む33の団体と9人の個人が資産凍結の対象に指定された。支払いおよび資本取引が許可制に制限される格好だ。
また、特定団体への輸出などに係る禁止や特定の船舶に関する規制も実施する。これは、外国為替及び外国貿易法による措置だ。ウクライナをめぐる情勢の解決を目指す国際的な努力に寄与することを目的としており、主要国による措置の内容も踏まえたものとなる。
ロシアを拠点とするガランテックスはすでに米国、英国、欧州連合(EU)から制裁を受けており、2025年3月には米国主導の国際作戦でドメインが差し押さえられ、ドイツとフィンランドの当局がサーバーを押収した。
それ以降、同社の事業の大部分は「グリネックス(Grinex)」という後継プラットフォームや、ルーブルに裏付けられたステーブルコイン「A7A5」へと移行していた。
なお、グリネックスは4月、「大規模なサイバー攻撃」を受けたとして即時の運営停止を発表。約19億円以上のユーザー資産が盗まれており、敵対的な国家が関与したと主張していた。
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ロシア関連の仮想通貨取引所グリネックスが約19億円相当のハッキング被害を受け運営を停止。「敵対国家の関与」を主張し、当局への刑事告訴も実施。
Ellipticの報告によると、「A7A5」は2025年1月のローンチから1年で取引額が1,000億ドル(約16兆円)を超えていた。しかし制裁の効果もあり、2026年6月の1日あたり平均取引高は2,430万ドル(約38億円)と2025年7月のピーク時から96%減少している。
日本が指定した33の組織リストには軍需工場やドローン製造業者などが並んでおり、ガランテックスはその中で唯一の仮想通貨関連企業だ。資本取引には、預金契約、信託、金銭の貸付などが含まれる。
「影の船団」との取引も制限
日本政府は、ロシアの制裁回避で役割を担っているとされる「影の船団(シャドー・フリート)」に属する35隻の船舶に対して、サービス提供や金融取引の制限も導入した。
背景として日本政府は、米国およびEU諸国などと共に、エネルギー価格の高騰を防ぎつつロシアのエネルギー収入を減少させることを目的として、一定価格を超えるロシア産原油などの海上輸送に関連するサービス提供を許可制としている。
こうした中、ロシアが「影の船団」により制裁を回避してロシア産原油などを輸送しエネルギー収入を得ていることが報告されていた。米国や欧州諸国と足並みをそろえて、日本も規制措置を講じた格好だ。
規制対象となる資本取引は、特定の船舶の売買や貸渡、傭船に伴う金銭の貸付契約と債務の保証契約だ。また、海上運送や船舶保険、修繕など財務省告示で定めるサービスの提供も許可制となる。こうした取引を進める前に、政府から許可を取得する必要が生じる。
船舶に関する規制は10月2日から適用される。ただし、同日より前に結ばれた契約に基づく履行で、11月1日より前に行われるものは対象外となる。
日本政府は輸出禁止措置も追加した。トルコとUAEの計4団体への輸出が禁止される。また、ロシアの産業基盤強化に資する物品などの輸出に関する禁止措置を導入する。
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