- コインベースやマラなど23社の業績指標が取引対象に
- ロビンフッドが新契約を個人向けに初提供する見通し
新たな企業KPI取引方式
ビットコイン(BTC)価格に直接賭ける方法とは別に、コインベースなど仮想通貨関連企業の業績を取引できる手段が新たに米国で加わることになった。
米証券取引委員会(SEC)は今週、米取引所大手のCboe Global Marketsに対し、米上場23社の重要業績評価指標(KPI)に連動するバイナリーオプションの上場を承認した。
契約では、仮想通貨取引所コインベースの取引高、証券会社ロビンフッドの顧客数と収益、マイニング企業マラのビットコイン生産量などについて、「はい」か「いいえ」のポジションを取れるという。
今回の承認を受け、Cboeは今月の上場を予定しており、個人投資家向けの証券会社ではロビンフッドが最初に提供する見通しだ。
今回の承認の背景には、企業のKPIを対象とする予測市場の取引が広がっている事情がある。予測市場の契約は、これまで多くがスワップとして設計されて米商品先物取引委員会(CFTC)の監督下に置かれており、米規制当局はSECとCFTCの管轄の線引きを明確にするよう迫られてきた。
SECのポール・アトキンス委員長の声明によると、承認された契約は現金決済型の標準化オプションで、バイナリー型ではない既存の標準化オプションとほぼ同じ形で証券取引所に上場・取引されるという。
同委員長は、顧客口座や証拠金、取引停止の手続き、マーケットメーカーの指名などの証券取引所の規則が適用され、証券法上の投資家保護も受けられるとしている。
契約の仕組みと予測市場との違い
契約は、企業が報告する指標が事前に定めた基準値を上回るか下回るかで決済され、当たれば1ドルが固定で支払われ、外れれば支払いなしで満期を迎える。契約決済には、決算発表の資料ではなく、企業のSEC提出書類に記載された指標が使用される。
規制面では、予測市場プラットフォームのカルシがCFTC規制下の取引所でイベント契約を提供するのに対し、CboeのKPI契約はSEC規制下のオプション取引所に上場する証券だ。契約は現金決済のヨーロピアン型で、満期時にのみ権利を行使できるという。
また、構造面では、Cboeの契約は既存の標準化オプションと同じ取引所の枠組みで取引され、SECの声明によるとマーケットメーカーの指名と気配値の提示義務に関する規則が適用される。一方、カルシなどの予測市場は、利用者が出した売り買いの注文を注文板(オーダーブック)で突き合わせて取引を成立させる方式を採っている。
なお、取引はまだ始まっておらず、清算を認める別の申請が残っている。取引開始前に、清算を担うCboe Clear U.S.が仮登録を得なければならない。
解説記事:予測市場ポリマーケット(Polymarket)とは?仕組み・法的位置づけと日本の現在地 | CoinPost|仮想通貨ビットコインニュース・投資情報
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管轄を巡る動き
管轄を巡っては、アトキンス委員長が声明で、今回の承認は証券取引所に上場するこれらのバイナリーオプションの取引に限った判断であり、同じKPIを対象にCFTCの管轄に入る形で設計された契約には触れておらず、その取り扱いにも影響しないと明記した。その上で同委員長は、SECとCFTCの管轄争いが数十年にわたり革新を妨げてきたと指摘し、今回の承認は調和と革新、投資家の選択という新たな精神を反映していると強調した。
また、SECに登録する動きも出ており、ブルームバーグによると、9月にはカルシ、ビットノミアル、ICEフューチャーズを含む5社が、証券先物取引所としての承認をSECに申請した。
SEC取引・市場部門のジェイミー・セルウェイ・ディレクターは14日、証券トレーダー協会の会議で、年内に少なくとも4社が証券を対象とする無期限先物の取引を始めるとの見方を示したという。



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