- ステーブルコイン供給は約3,090億ドル規模で停滞
- ステーブルコインの流通速度、月間約30回に倍増
2兆ドル予測を延期
英銀大手スタンダードチャータードは14日、ステーブルコイン市場が2兆ドルに達するとの見通しを維持したまま、到達時期の予測を従来の2028年から2030年に2年後ろ倒しした。同行のデジタル資産リサーチ責任者、ジェフリー・ケンドリック氏がリポートで示したもので、The BlockやStocktwitsが報じた。
後ろ倒しの背景には、ステーブルコインの供給量が過去12カ月にわたり3,000億ドルから3,200億ドルの範囲にとどまり、現在は約3,090億ドルとなっている事情がある。
ケンドリック氏は、停滞が仮想通貨市場の低迷と重なっており、過去にも市場の回復後に供給が再び伸びたとして、構造的ではなく循環的なものだと述べた。

出典:スタンダードチャータード(The Block引用)
一方、供給が停滞する中でも利用は伸びている。オンチェーンの月間送金額は5月に過去最高の19兆ドルに達し、今年の月平均は2025年の4兆ドルから10兆ドル弱に増加した。
また、1ドル分のステーブルコインが月に何回持ち手を変えるかを示す流通速度は、月間平均で2025年の15回から約30回に倍増した。発行大手テザーのUSDTは約7回で横ばいだった一方、米サークルのUSDCは45回から約80回に上昇し、ケンドリック氏は新興国での貯蓄が中心のUSDTと、決済や金融取引に使われるUSDCという用途の違いによるものだと説明した。
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競争と規制
競争を巡っては、ケンドリック氏が先進国の取引や伝統金融の置き換え分野を最も競争が激しい領域とみており、挑戦者として『オープンUSD』、ステーブルコイン基盤を提供する『M^0』、銀行が共通のステーブルコインを発行して準備金の収益を保持できる計画段階のネットワーク『A+』を挙げた。
同行のリポートは、サークルと米取引所大手コインベースが50対50で分け合う収益分配について、利回りの配分方法の変化で契約が維持できなくなる可能性にも言及した。
規制を巡っては、ケンドリック氏が予測の最大のリスクと位置づけ、世界の規制当局が米国のジーニアス法に近い規則を採用すれば、新興国でのUSDTの優位が揺らぐとの見方を示した。ジーニアス法は2027年1月に施行される予定で、同氏は施行により銀行系や複数発行体のステーブルコインとの競争が強まる可能性があると分析した。



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