- OKXICEに続く2例目、最短11月中旬の取引開始を見込む
- 自社L2上のAMMでステーブルコインと交換
米トークン化株式の取引施設を計画
米ナスダック上場のフィンテック企業パーペチュアルズ(Perpetuals.com)は14日、米証券取引委員会(SEC)の「イノベーション免除」を活用する意向を示す通知を公表した。トークン化した米国株の取引施設を運営する計画だ。CEOは、FTXの欧州部門FTXヨーロッパを率いたパトリック・グルーン氏が務める。
イノベーション免除は、SECが9月17日に導入した5年間の暫定的な枠組みだ。条件を満たす「トークン化証券取引施設(TSV)」であれば、証券取引所として登録しなくても、ブロックチェーン上で米国上場株のトークンを売買できる。トークン保有者には配当や議決権など現物株と同等の権利を与える必要がある。発行企業は30日の通知期間中、自社株の取り扱いに異議を申し立てられる。
この枠組みに基づく通知は2例目となる。最初の例は、仮想通貨取引所OKXとニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社インターコンチネンタル取引所(ICE)の合弁会社OKXICEで、10月4日付で通知を出していた。
関連記事:米SEC、トークン化証券のイノベーション免除を限定的範囲で策定中
米証券取引委員会(SEC)のヘスター・パース委員が3月12日の投資家諮問委員会会合で、トークン化証券を対象とするイノベーション免除の策定が進んでいると説明した。包括的な免除は採用せず、投資家保護を維持した限定的な枠組みにとどめる方針で、アトキンス委員長も正式検討に近く入ると述べた。
運営は米子会社、L2上のAMMで取引
米コインデスクが確認した通知によると、米国での運営はデラウェア州の子会社Kephas Corporationが担う。取引には、注文板を使わずに資金プールの資産比率で価格を決める自動マーケットメーカー(AMM)の仕組みを採用する。プールの利用は許可制とし、当初はパーペチュアルズが開発したイーサリアム互換のレイヤー2「Kronos X Public」上で運用する。各プールでは、トークン化株式を米ドル連動型ステーブルコインと交換する。当初はUSDCを想定している。
取引開始日は確定していない。30日間の通知期間が明けたうえで、市場データとコンプライアンス体制の整備、スマートコントラクトの監査などが整えば、早ければ11月中旬に始まる可能性がある。同社はプレスリリースで、24時間365日の取引や即時に近い決済、少額単位での保有が可能になると説明した。
FTX時代の株式トークンが原点
グルーン氏のチームにとって、トークン化株式は初めての事業ではない。同氏が共同創業したスイスのDigital Assets AGは2021年、テスラやコインベースの株価に連動するトークンを開発し、バイナンスやFTX、ビットトレックスに提供した。同社はその後FTXグループに買収されてFTXヨーロッパとなり、グルーン氏は2022年11月のFTX破綻まで同部門を率いた。
グルーン氏は声明で、パーペチュアルズのチームは長年トークン化の「先駆者」だったと述べた。そのうえで、米国進出により自社の基盤と知見をさらに生かせるとした。同社の技術は、欧州のMiFID IIやMiCAに準拠する多角的取引施設PM MTF Ltdで使われている。3億ドル超の現物コモディティをトークン化する契約も結んでいる。
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