- 前回2022年調達時の評価額は45億ドル
- 予測市場参入と州ライセンス回復を検討
評価額約10億ドルで調達へ
米仮想通貨取引所バイナンスUS(Binance.US)が、最大1億ドルの資金調達を目指していることがわかった。ブルームバーグが15日(米国時間)、関係者の話として報じた。デジタル資産の顧客獲得競争が激しくなるなか、調達資金は米国事業の強化に充てる。
調達は非公開の資金調達ラウンドで行い、評価額は約10億ドルを目標とする。同社は2022年に2億ドル超を調達しており、当時の評価額は調達前ベースで45億ドルだった。今回の調達規模や評価額、投資家の顔ぶれは、協議の進展によって変わる可能性があるという。
トランプ米大統領らが共同創業したワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLF)も、調達計画について説明を受けた。関係者によると、WLFは出資しない。バイナンスUSとWLFの広報担当者はいずれもコメントを控えた。
関連記事:バイナンス、USDCのサークル社に約160億円出資 戦略的提携を拡大
サークル社と仮想通貨取引所バイナンスが戦略的提携を拡大し、新興市場でのUSDC普及に向けた5年契約を締結した。バイナンスは1億ドルをサークル株に出資した。
シェア回復へ新規事業を模索
2019年に始動したバイナンスUSは、グローバル版バイナンスとは別会社として運営されている。ただし、バイナンス共同創業者のチャンポン・ジャオ(CZ)氏が両社の大株主だ。2023年にバイナンス・ホールディングスが米当局と和解して以降、バイナンスUSは市場シェアの多くを失った。現在は大手競合からの巻き返しを図っている。
同社は予測市場を含む新規事業への進出を検討してきた。報道によれば、外部の流動性供給元を活用する案も議論している。候補にはグローバル版バイナンスも含まれるが、方針は決まっていない。米国事業の拡大策の一環として、一部の州の送金業ライセンス(マネートランスミッターライセンス)の回復も目指す。
米国では規制環境が業界にとって追い風に変わりつつある。既存の取引所は取扱商品を広げ、海外勢も米国での事業拡大を急ぐ。バイナンスUSは今年、スティーブン・グレゴリー氏を最高経営責任者(CEO)に任命した。
WLFとバイナンスの関係
WLFはグローバル版バイナンスとすでに接点を持つ。ブロックチェーン分析企業アーカムのデータでは、WLFが発行するステーブルコイン「USD1」の大半をバイナンスが保有している。アラブ首長国連邦(UAE)の指導者層とつながる投資会社が、バイナンス株20億ドル分の取得代金をUSD1で支払った経緯もある。
トランプ氏は2025年、ジャオ氏に恩赦を与えた。ジャオ氏は2023年、グローバル版バイナンスでマネーロンダリング(資金洗浄)対策を怠った罪を認め、約4ヶ月服役していた。



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