- 東証上場unbanked、暗号資産事業の採算難
- イーサリアム上のKinka、請求期限は10月30日
暗号資産事業を廃止
金地金販売を手がける東証スタンダード上場のunbankedは16日、金現物に連動するトークン「Kinka」を発行してきた暗号資産(仮想通貨)事業の廃止と、連結子会社3社の解散・清算を取締役会で決議したと発表した。解散・清算の対象は、英領バージン諸島に置く発行元のKinka(BVI),Ltd.と、国内の一般社団法人ゴールド基金、合同会社ゴールドマネジメントの3社だという。
この決定の背景について、unbankedは、2022年12月に金地金を裏付けに発行し、海外居住者向けに販売してきた「Kinka」が、先行する競合商品が圧倒的シェアを有していたことなどから低調に推移し、想定した販売規模に届かなかったと説明した。販売低迷の打開に向け、2024年9月にカルダノブロックチェーンの創設企業とパートナーシップ契約を結び、2025年4月に同チェーン上でも「Kinka」を発行した。
しかし、販売対価となる米ドル連動型ステーブルコインのUSDAが予定していた中央集権型の海外取引所で取り扱われる見込みがなくなり、管理者が不在で本人確認の仕組みがない分散型取引所(DEX)の利用も、取引相手の居住国の法令に抵触するおそれがあることから、カルダノ上の「Kinka」の販売を断念した。
こうした状況の中、9月30日に新体制となった経営陣は、事業を継続した場合の採算性の確保は困難と判断し、事業の廃止と連結子会社の解散・清算を決めたという。
廃止に向けた10月の工程として、イーサリアム上で発行した「Kinka」は、10月30日17時(日本時間)を買取請求と金地金との交換請求の最終受付期限とし、決済完了後に回収した全量を焼却(保有する暗号資産を永久に使用不能にして流通量を減らすこと)して取り扱いを廃止する。また、カルダノ上で発行した「Kinka」は、販売実績がないため、10月中に既存発行分の全量を焼却し、取り扱いを廃止すると説明した。
解散・清算と業績への影響
解散・清算の対象のうち、Kinka(BVI),Ltd.は暗号資産の生成・発行と販売を、合同会社ゴールドマネジメントは裏付けとなる金地金の管理業務を担ってきた。
3社の解散・清算は11月から順次手続きを進め、2027年3月末までに完了させる予定だ。
なお、業績面では、「Kinka」の売上高は金地金事業に含めて開示しており、2026年3月期の同事業の売上高80億4,300万円に対するシェアは0.1%未満だった。unbankedは業績への影響を軽微とみており、清算に伴う費用として数百万円程度を見込むが、今後公表すべき事項が生じた場合は速やかに開示するとしている。
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