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サム・アルトマン氏の「ワールド」、AI時代背景に「World ID」銀行向けバージョン発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • AI時代の安全なやり取りを支援
  • AIエージェントやZoomに特化した機能も

金融業界向けの「World ID」

OpenAI創業者として知られるサム・アルトマン氏が共同創業した暗号資産(仮想通貨)関連企業「ワールド(旧ワールドコイン)」は18日、銀行・金融業界向けの「World ID」を発表した。

この一連の技術群は、銀行や金融機関が、内部システムから顧客向けシステムに至るまで、AI(人工知能)エージェントが関与するやり取りも含め「AI時代に対応した安全な体験」を実現できるよう支援するものだ。

Bain Capital、OpenExchange、Outtake、Pantera Capital、VanEck Fundsを初期のデザインパートナーとしている。

ワールドによれば、金融機関はこの証明を活用することで、ACH(自動決済ネットワーク)送金や電信送金の承認、あるいはアカウント復旧の際に、書類の収集や個人データの保存を行うことなく、取引者が確認済みの人間であることを検証できる。

提供されるツールには、「World IDアプリ」、「World ID for Agents」、「World ID for Zoom」が含まれる。

背景として、ワールドはAIの台頭による新たなリスクを挙げた。AIで生成された合成メディアやディープフェイクは精巧であり、高度なシステムさえも欺いて不正な取引を承認させてしまう恐れがあると指摘する。

デロイト(Deloitte)の予測を引用し、米国におけるAIを活用した詐欺による被害額は、2023年の推定123億ドルから、2027年には400億ドル(約6兆円)に達する可能性があるとも述べた。

また、パーソナルAIエージェントも普及を始めており、これによって消費者や金融機関の双方にとって、新たな課題や機会が生まれていると続けた。

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具体的な機能

「World IDアプリ」は150か国以上のApp StoreおよびGoogle Playからダウンロード可能であり、暗号技術を用いた以下3種類の「証明」を利用できるものだ。

  • 人間であることの証明(Proof of Human)
  • 存在の証明(Proof of Presence)
  • 属性の証明(Proof of Attributes)

「人間であることの証明」は球状の専用デバイス「Orb(オーブ)」で虹彩を読み取ることで、その人物が実在する唯一無二の人間であることを証明するもの。「存在の証明」はスマートフォンを通じてセルフィ―で迅速にその場に本人が存在することを証明する。

「属性の証明」は国籍や年齢といった、公的な政府発行の証明書に含まれる特定の情報を確認するものであり、その都度求められた情報のみが開示される。

また、「World ID for Agents(AgentKit)」は、開発者向けツール群として現在ベータ版で提供されているものだ。人が自分に関する証明をAIエージェントに委任し、エージェントが個人情報を明かさずに「実在の人間の依頼で動いている」ことを証明できるという。

「World ID for Zoom」は機密性の高い会議で、実在する人間が参加していることを証明する。利用者は一度だけオーブにより認証し、World IDアプリをZoomアカウントに連携させる必要がある。その後会議参加時にアプリとライブ自撮りで、オーブによる認証済みの本人と一致するか確認を行う。

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