- 予算上限を設定しAIにタスクを委任
- 「プロテインバーの発売キャンペーン案」で実演も
AP4Mの開発者向け先行提供開始
決済大手のマスターカード(Mastercard)は20日、AI(人工知能)エージェント決済向けの新サービス「Agent Pay for Machines(AP4M)」のアーリーアクセスを開始すると発表した。
このプログラムにより、開発者向けに買い手側および売り手側のAPI、ツールキット、サンドボックス環境が提供される。同社はクラウドフレアの年次カンファレンス「Cloudflare Connect」に登壇し、このシステムを実演。AIエージェントが2つの事業者に対して計9回の決済を行う様子を披露した。
なお、本プロジェクトは6月に発表され、依然として試験運用段階であり、商用利用はまだ開始されていない。これまでに、クラウドフレア、アントインターナショナル、AIsa、ベース、BVNK、コインベース、ハイプとエンドツーエンドでテストを行っている。
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マスターカードは、AIエージェント決済向けの新サービスを発表。リップルやソラナ財団、仮想通貨取引所コインベースなどと協業もして、次世代のデジタル商取引をサポートしていく。
AP4Mには、支出管理機能が備わり、カード、銀行口座、ステーブルコインによる決済へも対応している。現在、同社は開発者に対し、APIのテストと、追加機能に関するフィードバックを求めているところだ。
AP4Mの仕組みは以下のようになる。まず、企業がAIエージェントにタスクと支出上限を与え、エージェントがタスクをこなす中で有料サービスに当たると、サービス側が「402 Payment Required」を送信する。
すると、エージェントは予算上限内で支払いを約束する、電子署名付きのバウチャー(支払い確約書)を作成。サービス側がバウチャーを検証してサービスを提供し、作業が続く。これらのやり取りはオフチェーンで行われ、サービス提供者はバウチャーをまとめて後で換金することができる。
AIエージェントによる決済のハードル
マスターカードは、有料のデジタルサービスは、サービスごとにアカウントやAPIキー、プリペイドクレジット、支払い方法の登録や請求の取り決めが必要であり、これが作業中に複数のサービスを使い分けるエージェントにとってハードルになると指摘した。
さらに、支出を許可したのは誰か、いくらまで何に使えるのか、支払い先はどこかという信頼に関する問題をAIにふさわしいスピードで確認する必要があるとも述べる。「AP4M」はこうした課題に対応するものだとされる。
オープンプロトコルのx402(ウェブ上でサービスが支払いを要求し、受け取るためのオープンなプロトコル)を土台にして、マスターカード・ネットワークの信頼性とセキュリティを組み合わせ、エージェントが正しい権限で正しい取引を完了できるようにすることが目的である。
カンファレンスにおける実演では、マーケティング会社ハイプがAIエージェントにプロテインバーの発売キャンペーン案の作成という課題と予算を与えた。エージェントはサービス提供者を探し、2段階の計画を立てた。AIsaでのSNS調査購入とクラウドフレアでの画像作成というものだ。
ハイプが費用を承認し、AIエージェントはタスクと予算の範囲内で作業を開始。AIsaから調査を購入し、クラウドフレアから8枚のキャンペーン画像を入手した。2社に対して支払いを9回行っている。ハイプがエージェントのタスクと予算上限を決めておりコントロールを維持した。
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