シンガポール最大手銀DBS、機関投資家向け仮想通貨取引所を来週ローンチへ
DBSデジタル取引所が始動へ
東南アジア最大手銀行「DBS銀行」による暗号資産(仮想通貨)取引所「DBSデジタル取引所」が、来週サービス開始予定であることがわかった。DBSグループのPiyush Gupta CEOがメディアコールで明かした。
仮想通貨と法定通貨間の現物取引を提供するほか、証券のトークン化サービスや、銀行レベルのデジタル資産カストディサービスも提供するという。
対応する法定通貨は、シンガポールドル、香港ドル、日本円、米ドルの4種類。取り扱う仮想通貨銘柄は、BTC、ETH、BCH、XRPの4銘柄だ。
Coindeskの報道 によると、Gupta氏は「来週にも、仮想通貨取引を開始する。セキュリティトークンオファーリングのほうでは、おそらく1〜2ヶ月かかる可能性がある」と説明したという。
なお、「DBSデジタル取引所」のサービス対象は、機関投資家および適格投資家に限定する。
10月27日の報道では、「DBSデジタル取引所」という名称や取り扱い銘柄も伝えられたが、DBS銀の代表者は海外メディアの取材に対し、「DBSの仮想通貨取引所計画に関しては規制当局の認可を受けておらず、発表は控える」としていた。
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シンガポール証券取引所も関与か
DBS銀行はシンガポールだけでなく、東南アジアの最大手商業銀行で、2019年度には5800億ドルに及ぶ資産を管理する。金融誌ユーロマネーで「World’s best digital bank」の称号を得るなど、世界一のデジタルバンクとして知られる存在だ。
「DBSデジタル取引所」の立ち上げにおいて、シンガポールの最大手証券取引所「シンガポール証券取引所」が、10%の株式を所有していることも判明している。
シンガポール証券取引所のLoh Boon Chye CEOは、「DBSデジタル取引所」のローンチについて、「我々の市場インフラやリスク管理ノウハウをこの事業に応用できることが楽しみだ。グローバルのデジタル資産セクターに、価格発見における信頼と効率をもたらす機会は多い。DBS銀行と連携し、シンガポールをマルチアセットの世界的金融センターの立ち位置として確立させたい」と語った。
参考:公式発表
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します