提携を加速するオントロジーに3つの注目点:セロ、OGQ、デジタル商工会議所
オントロジー、各方面に提携を加速
仮想通貨オントロジー(ONT)が、最近さまざまな団体との提携を進めている。4月後半以降の動きの中から3つ紹介したい。
1. 金融包摂を目指す「セロ」プロジェクトに加入
まずは、米シリコンバレーのスタートアップが開発するセロ(Celo)プロジェクトの企業同盟である「Alliance for Prosperity」に加入したことが挙げられる。
「セロ」は、Facebook主導のリブラとも類似が指摘されるプロジェクトで、金融包摂を目指しており、最初は、銀行口座を持たない新興国の人々を対象とする。スマホから電話番号宛てで簡単にお金を送金することを可能にするもので、人道支援やマイクロレンディングなども探求していく見込みだ。
セロの同盟には、コインベースベンチャーズ、Ledger、仮想通貨カストディアン企業アンカレッジなど、仮想通貨関連企業も多く参加している。
セロについて、オントロジーの共同創設者Andy Ji氏は、次のようにコメントしている。
私たちは、誰でもスマートフォンで仮想通貨にアクセスできるようにして、公平な金融システムを作り出すというセロの目的に共鳴した。
志を同じくする業界のリーダー達とコラボレーションできるのを楽しみにしている。分散型ユニバーサルベーシックインカムや分散型クレジットスコアなど、セロ上で構築されるDeFiアプリケーションを彼らと協働して探索したい。
オントロジーは、ユーザーがセロのネットワークで使われるステーブルコイン「Celo(セロ)」を簡単に保存・送信できるように、オントロジー公式の多機能ウォレットアプリ、ONTOウォレットに追加するという。
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2. クリエイタープラットフォーム「OGQ」と提携
OGQは、200ヶ国以上で利用されている成長中の次世代クリエイタープラットフォーム。
写真、動画、音楽、新しいフォント、ステッカーなどの作品をアップロードして販売することができる。コンテンツダウンロード数は総計26億回を突破しているという。
オントロジーブロックチェーンを使用することで、こうした作品を生み出すクリエイターの著作権を保護することができるほか、買い手もオントロジーの標準トークンであるOEP-4トークンによって、デジタルコンテンツを購入することが可能になる。
オントロジーのAndy Ji氏は、
「OGQ」は、韓国の大手検索エンジンNaverや、2500万人以上のユーザーを持つライブストリーミングメディア「AfreecaTV」とも緊密に連携しており、オントロジーが大規模なデジタル市場とともに成長する理想の機会となる。
と表明した。
3. デジタル商工会議所に参加
デジタル商工会議所(The Chamber of Digital Commerce)は、デジタル資産やブロックチェーンを促進する国際的な組織で、さまざまな産業分野に、ブロックチェーン技術や仮想通貨を広めていくことを目的としている。
特に(1)政策立案者などに対する教育と提言(2)資金洗浄とテロ資金調達の防止(3)デジタルトークンに対する規制の明確化、の3つを重点分野として活動する。
200を超えるメンバー組織の中には、アクセンチュア、シスコ、デロイト、IBM、マイクロソフトなど金融テクノロジーの最大手、また米バイナンス、Bitpay、米RippleやR3など名だたる仮想通貨関連企業が挙げられる。
オントロジーはこうして提携関係を構築するほか、技術開発も進めている。
オントロジーのロードマップには、2018(ソクラテス)、2019(プラトン)というように、古代哲学者の名前が付けられており、2020年はアリストテレス。
今年はクロスチェーン(BTC、ETH、ONT間)や仮想マシン、オラクル、匿名取引その他の技術開発が行われる予定だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します