中国デジタル人民元の実証実験、「春節」直前の2月上旬に第4弾開催へ
中国デジタル人民元、4度目の実証実験へ
中国で検証が続くデジタル人民元(DCEP)の4回目となる実証実験が中国深セン市で行われることが判明した。3百万ドル(約3億円)のデジタル人民元が市民に配布される。中華系メディアXinhuanetが報じた。
デジタル人民元は、中国政府が世界に先駆け開発したCBDC(Central Bank Digital Currency=中央銀行の発行するデジタル通貨)。昨年から中国の各都市で、中国でのお年玉に相当する「紅包」として市民に数億円単位のデジタル通貨を配布する大規模な実証実験が行われてきた。
中国をはじめとする各国は、独自の中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)の構築競争を繰り広げています。ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)ではなく、独自のデジタル通貨の導入を目指すのはなぜでしょうか。
中国南東部の深セン市では既に昨年10月と今月上旬の2度に渡り、実証実験が行われており、2月1日から9日に予定される新たな実証実験で3回目となる。
今回の実証実験でも総額2000万デジタル人民元(約3億円)、1つ辺り200人民元(約3000円)の「紅包」が抽選方式で10万人の市民に配布される予定。1月上旬の実証実験でも約3億円、2020年10月には約1.6億円のデジタル人民元が配布されていた。
「紅包」の抽選は既に今週19日から始まっており、深セン市の事業者や春節(中国の旧暦正月)前後に深セン市に滞在予定の個人などが対象。配布されるデジタル人民元は2月1日から9日まで約3500以上の店舗で利用可能となる模様だ。
Xinhuanetの報道によると、1月7日から17日にかけて深セン市で行われた実験では配布された資金の9割以上の1823万デジタル人民元(約2.9億円)が市民に利用されたという。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します