はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

中国人民銀行元総裁「デジタル人民元は、国際通貨制度を脅かすものではない」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「デジタル人民元は国際通貨制度を脅かすものではない」

中国の中央銀行に相当する中国人民銀行の周小川元総裁が、上海ファイナンス・フォーラムでデジタル人民元(DCEP)の目的について語った。

就任当時デジタル通貨について言及を控えていた周元総裁が、デジタル人民元について公の場で詳しく語るのは珍しい。2018年まで15年間と異例の長期間にわたり中国人民銀行の総裁を歴任した周小川氏は、先週末、上海で開催された金融カンファレンスに登壇。

すでに中国国内で採用がスタートするデジタル人民元(DCEP)について、大きな利点の一つは、決済と外貨為替への変換がリアルタイムで同時完了する点だと指摘した。

商業取引と他国通貨との為替が同時に完了する機能は、海外との国際決済での人民元の「国際化」につながるとの狙いがある。

周氏はデジタル人民元が国境間の貿易や投資における利用を目的に構築されているものと説明し、ディエム(旧名称:リブラ)との差別化を図ったとした。

(DCEPは)望めば、貿易や投資にも活用できる。リブラと異なり、既存の法定通貨を塗り替えるような野心はない。

法定通貨や世界の金融システムにおけるお金の在り方に一石を投じたリブラとは違い、周氏は独自のデジタル通貨(DCEP)を海外マーチャントなどに決済手段としての普及を狙うと説明した。

日本の閣僚からも人民元の国際化を懸念する声が上がっていた。今年10月には、財務省の岡村健司財務官がCBDCについて「中国が先行者利益を得ようとしている」と警鐘を鳴らしている。

関連岡村財務官「中銀デジタル通貨では中国の先行者利益を警戒」=報道

しかし、周元総裁は国際社会からの懸念に関しては「極端で排外的な愛国主義との認識は避けなければならない」とあくまで国境間送金や投資での活用を目指す姿勢を強調した。

すでに中国の消費者や小売店では、店舗決済の他にも国境間送金でもAliペイやWechatペイなどの非接触型キャッシュレス決済が一般的に普及しているが、一部ではリアルタイムではないケースもあると説明。

リアルタイムでの決済と他国通貨への為替を兼ね備えるデジタル人民元では国境間送金問題が解決するとした。

大規模テスト続くデジタル人民元

一方、中国国内では深セン市での民間実証実験に引き続き、2度目の実証実験が上海近辺の蘇州市で始動している。今回はオンライン決済も導入され、大規模な実証実験が開催されている。

関連「0.5秒の高速決済」中国デジタル人民元の大規模実験、上海隣接の蘇州市ではじまる

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/27 金曜日
16:00
ブロックバリュー大西社長が語るAIインフラの未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のプラチナスポンサーとしてブース出展を決めた、ブロックバリューの大西基文社長独占インタビュー。「ジャパン・テクノロジーで日本の底力になる」をスローガンに、AIサーバーで日本のWeb3インフラ強化に挑む。
13:40
トランプ政権、7月に複数仮想通貨規制法案成立の見通しか=サックス仮想通貨特命官
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏が7月の重要法案成立の見通しを示唆。GENIUS法でステーブルコイン規制、CLARITY法で仮想通貨定義明確化へ。
13:10
インド与党BJP報道官、ビットコイン準備金導入を提唱
インド与党BJP報道官のバンダリ氏が、仮想通貨ビットコイン準備金の試験導入を提唱した。また、インドもブータンのようにBTC採掘を行う能力を持っているとも指摘した。
11:25
ビットコインマイナー収益低下もBTC売圧減退、保有量は2024年11月以来の高水準に=Cryptoquant
仮想通貨ビットコインマイナーの日次収益が2カ月ぶり低水準も売却圧力は限定的。大手マイナーの保有量は増加傾向が見られている。
10:10
ビットコイン時価総額2.5倍上昇予測、『ファンタスティック40』で最高の投資機会に=億万長者フィリップ・ラフォン
ヘッジファンドマネージャーのフィリップ・ラフォン氏は、仮想通貨ビットコインの時価総額が現在の2倍に達する可能性があると予測した。価格変動の低下も指摘している。
09:55
ビットコイン今後の見通し、利確減速もオンチェーン取引の低迷で上昇圧力は限定的か=Glassnode
ビットコインは10万~11万ドル圏で推移。地政学的緊張で一時9万8000ドルまで下落も反発。Glassnodeレポートによると利益確定の減速とスポット取引量低迷で新高値更新は困難な状況。
08:30
アセマネOne、世界の仮想通貨企業の株で運用する投資信託販売へ
アセットマネジメントOneは、世界の仮想通貨関連企業の株を運用対象にした投資信託を販売することがわかった。仮想通貨関連企業に特化した投資信託の提供は大手では初とみられる。
08:25
リップル、Wormholeと提携しXRPLのマルチチェーン相互運用性を拡張
リップルXが大手クロスチェーンプロトコルWormholeと提携を発表。XRPレジャーとXRPL EVMサイドチェーンでマルチチェーン機能を強化し、DeFiや実物資産トークン化分野での活用拡大を目指す。
07:55
Bakkt、10億ドル調達でビットコイン投資戦略など採用 事業転換目指す
NYSE傘下の仮想通貨取引プラットフォームBakktが10億ドルのSEC登録を提出し、ビットコインや他の仮想通貨への投資方針を正式承認。資本調達で事業再生・拡大を目指す。
07:35
グレースケール第3四半期トップ20銘柄リスト更新、アバランチとモルフォを新規追加
グレースケール・リサーチが2025年第3四半期のトップ20仮想通貨銘柄リストを更新。アバランチ(AVAX)とモルフォ(MORPHO)を追加し、リド(LDO)とオプティミズム(OP)を除外。
07:10
ビットコイン、ドル指数下落で価格上昇との見方
米国の仮想通貨ビットコインの現物ETFは、25日まで12日連続で資金の純流入が継続。ビットコイン需要の高さの背景にはドル指数の下落があるとの見方が上がった。
06:50
UAE拠点のAqua 1、トランプ関連DeFiプロジェクトWLFIに140億円以上投資
UAE拠点のWeb3ファンドAqua 1が、トランプ一族関連のWorld Liberty FinancialのWLFIガバナンストークンを1億ドル購入。DeFi普及加速を目指す戦略提携を発表。
06:30
コインベース、米国初の無期限型先物を開始予定 ビットコインとイーサリアムで
コインベースが7月21日、米国市場で仮想通貨永久先物取引を開始。ナノビットコイン・イーサリアム契約で24時間取引と5年満期を実現し、CFTC規制に準拠。
06:10
コインベース株価が375ドルで高値更新、規制整備とステーブルコイン法案などが追い風
米大手仮想通貨取引所コインベースの株価が375ドルで史上最高値を更新。上院ステーブルコイン法案通過とバーンスタインの目標価格510ドル設定が材料視される。
05:30
米地裁が再び却下、リップルとSECの和解申請
ニューヨーク連邦地裁のトーレス判事が、リップル社とSECが共同申請した差し止め命令解除と1.25億ドル制裁金の60%削減要求を再び却下。両者は5000万ドルをSECに支払い、残額をリップルに返還する和解案を提示していた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧