ビットコインのセキュリティ強化、米名門大MITの取り組みを業界リーダーが支援
ビットコインのセキュリティ強化に向けた長期プログラム
米国マサチューセッツ工科大学(MIT)のデジタルカレンシー・イニシアチブ(DCI)は、仮想通貨ビットコイン(BTC)のソフトウェア・セキュリティに関する新たなプログラムを発表した。
取り組みにはツイッター創業者のジャック・ドーシー氏や、取引所ジェミニのウィンクルボス兄弟、マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー氏など業界のリーダーが参加するほか、フィデリティ・デジタルアセット、CoinSharesなどの企業が資金提供等を行っている。
新たな「Bitcoin Software and Security Effort」は4年という長期間にわたってビットコインのセキュリティを強化することを主眼に進められる。
プログラムを発表したリリース文では、「オープンソースの開発者による過去12年間における何百万という時間のおかげ」でビットコインの今があるとし、以下のようにその取り組みの必要性が語られた。
中央集権化の不在は、ビットコインのセキュリティを強化し脆弱性を先制的に補強するための、注意深い集中と調整が必要ない、ということを意味するものではない。
4年間の研究・開発プログラムは、ビットコインのネットワークを強化し続け、オープンソースのソフトウェアに資金を提供する業界の取り組みを支援するよう設計されている。
また、二番目に重要な目標として、「中央集権化に繋がる可能性のあるような、開発エコシステムにおけるボトルネックを減らすこと」も設定されているという。
すでに業界のリーダーなどから目標である800万ドルの半分である400万ドルの寄付を受け取ったことを明らかにしている。その一人である米マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー氏は以下のようにリリースで語った。
ビットコインはインターネットの誕生以来最も重要なイノベーションであり、アセットに投資するだけでなく、その基盤となる技術はMITのDCIのような非営利団体やオープンソースの開発者によって維持・向上されているため、それらに投資することは我々の責任だ。
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具体的なR&Dの領域は以下の4つだという。
・ビットコイン開発者(ビットコインコアと関連するインフラストラクチャー)の上級チームをサポートし、研究者やエンジニアを3人から8人に移行、新たな脅威に対応するため専門技術(知識)を拡大
・モジュール化のサポート、より安全なプログラムの規範や言語を研究、可能な範囲で形式検証を与えるなどし、レイヤー1のビットコインコアにおけるバグに対する長期的な防衛を構築
・先制的に調査、監視を行いソフトウェアを攻撃に対して強化、同様にシステムの長期的な経済的セキュリティを調査する(手数料とインフレーションを比較した経済的セキュリティなど)
・自動化の向上、新たなテストやセキュリティツール、少数の専門家に対する依存の削減
DCI(デジタルカレンシー・イニシアチブ)はデジタル通貨とそのブロックチェーン技術の開発を支援するために、他大学・研究機関との協力や優秀な人材を集め、調査や開発等を行うことを目的としている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します