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イーサリアムの手数料を抑制する改善提案「EIP1559」、巨大マイニングプールが立場を表明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムの改善提案

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の2つの巨大マイニングプールが25日、新しい手数料モデルを導入する改善提案「EIP1559」に対する立場を表明した。

ハッシュレート(採掘速度)で1位のSparkpoolは以前と同じく反対、一方3位のF2Poolは賛成としている。影響力の強いマイニングプールの意見であるため、注目が集まった。

イーサリアムのネットワークは、DeFi(分散型金融)の急激な利用増加や、ETH自体の価格高騰などで混雑し、それによってネットワーク手数料(ガス代)が高くなる状況が続いている。そのため、最近はガス代の低下につながるEIP1559に対する、コミュニティや投資家の関心が高まってきた。最新情報では、早ければ7月にも提案が実装される可能性が浮上している。

関連イーサリアム手数料を抑制する改善案、早ければ7月にローンチの可能性も

イーサリアムのハッシュレートの比較は以下。CoinPostが提携するTheBlockのデータによると「その他(Other)」を除けば、1位から順にSparkpool、Ethermine、F2Poolとなっている。

出典:TheBlock

最近はマイナーの収入に占めるガス代の割合が急増しており、今月は現時点で約半分を占めている。以下のグラフのピンクがガス代、紺色の方がブロック報酬だ。ガス代を下げることにつながるEIP1559が実装されれば、当然マイナーは収入面で大きな影響を受ける。

出典:The Block

Sparkpoolが25日に投稿したツイートは、反対を表明しただけで詳細な説明は行なっていない。一方で今月5日には「我々はマイナーだが、イーサリアムの保有者でもある」と述べた上で、「EIP1559が実装されれば、手数料の一部がバーン(焼却)されるため、イーサリアムの供給量が減少して価格が上昇するから、みんなが支持しているのだろう」と指摘。その上で、以下のように述べている。

 

その論理ならハッカーやショート(売り)している人のイーサリアムをバーンすればいい。

でも、それは多数派による独裁だ。我々がビットコイン(BTC)やイーサリアムを好きな理由は、完全な所有権を与えてくれるからである。

EIP1559を実装すれば、その特性を失う。多くの人々が価格のことしか考えていないのは残念だ。

なおEthermineも反対派。「#STOPEIP1559」のホームページでは、賛成派と反対派の一覧表が確認できるようになっている。

賛成派の意見

これに対し、F2Poolは賛成の立場を表明した。

マイナーは初期からネットワークを支えてきたが、今のイーサリアムのエコシステムには様々な関係者がいて、それぞれの方法で発展に貢献していると説明。EIP1559による改善を望むユーザーらにも配慮すべきだと主張している。

またイーサリアムの現在の価格は、EIP1559の実装をすでに織り込み済みである可能性が高いと指摘。もし実装されなければ、短期的にイーサリアムの価格が下落し、投資家だけでなく最終的にはマイナーにも影響するとして、それも実装が必要と考えるもう1つの理由だとした。

最後に「現在はマイナーの収入が減少するという短期的な視点の意見も見られる。我々はEIP1559に対する意見を広く受け入れていきたい」と結んでいる。

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