SushiSwap、DeFiレンディング機能を実装
スシスワップ、「貸し」を実装
暗号資産(仮想通貨)DEX(分散型取引所)のSushiSwap(スシスワップ)で、新たなレンディングサービスが26日に正式に実装された。
この新サービスは「Kashi(貸し)」と名付けられ、SushiSwapの「BentoBox」内におけるレンディングおよびマージン取引の機能だ。BentoBox(弁当箱)とは、SushiSwapのDeFi(分散型金融)レンディング「アプリストア」の総称に当たり、Kashiはそれにおける初めてのdAppsになったという。
Kashiでは、ユーザーが自らレンディング用のトークンペアを設定し、BentoBox(金庫の役割)に資金を預けることができる。預けた資金を他のユーザーが「フラッシュローン」として利用することで、金利を得ることが可能だ。
また、Kashiで利用されていない資金では、SushiSwapでイールドファーミングやLP取引手数料を受けることも同時にできるメリットがある。
Kashiの特徴
発表によると、Kashiは従来のDeFiレンディングにおけるリスクを抑制することが最大の特徴だという。
従来のDeFiレンディングでは、トークンペアにある一つのトークンの価格が大幅に変動した場合、プロトコル全体に影響をもたらし、担保資産に対する強制清算のリスクが潜んでいる。それはトークンプールの担保資産が分離されていないことが原因だとSushiSwapは指摘。
一方、Kashiは、「分離されたトークンペア」という仕組みを取ることによって、ユーザーのリスク耐性にあったトークンペアを構築可能にする。「分離」とは、例えばETH/WBTCのトークンプールで、この特定のプールに入金されたETHはWBTCの担保にしかできないという仕組みだ。
また、ユーザーがこれまでなかったトークンペアを需給に応じて設けることによって、より多様なマージン取引(ロング・ショート)ができるようになり、強制清算の場合もプロトコル全体に影響が及ばず、影響を受けるのは個々のトークンプールだけであると説明している。
現在のKashi V1版ではSushiSwap側が対応するトークンペアをあらかじめ提供: ETH/WBTC、SUSHI/ETH、ETH/UNI、AAVE/ETH、YFI/ETH、LINK/ETH、ETH/COMPの7つのペアが利用できる。カスタマイズできるペアは、V2版で新機能として実装される予定だという。
なお、SushiSwapのトータルロックバリューは現在6位に位置し、4,300億円に相当する。(DeFiPulse 参照)
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