「イーサリアムに注目」著名投資家Mark Cuban氏
米著名投資家Mark Cuban氏が、The Defiantのポッドキャストで、ビットコイン(BTC)よりもイーサリアム(ETH)の方が優れているとしてその理由を説明した。
Cuban氏は暗号資産(仮想通貨)に先進的な人物で、所有するNBAチーム「ダラスマーベリックス(通称マブス)」は、チケットやグッズ購入をビットコインでも受け付けている。
大手掲示板サイト Redditで「今後10年で急成長する業界は?」という質問に、「DeFiとNFT(非代替性トークン)」と回答。イーサリアム(ETH)、ビットコイン(BTC)、ライトコイン(LTC)に加えて、DeFi銘柄AAVEとSushiを保有していると明かしている。
また、ドージコイン(DOGE)についても経済を学ぶよい教材になるとコメントするなど、幅広く分散型プロジェクトへの関心を寄せている。
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様々な仮想通貨を保有しているCuban氏だが、今回のポッドキャストでは、現在ビットコインよりもイーサリアムの方が「価値の保存手段」として優れていると意見した。その理由には、スマートコントラクトの将来性を高く評価していることがある。
スマートコントラクトの基盤となるイーサリアム
Cuban氏は、スマートコントラクトにより、開発者が新たな分散型アプリケーションを作成できること、またスマートコントラクトがイノベーションを引き起こし、新たなバンキングシステムの基盤を築く可能性を評価。そして、こうしたスマートコントラクトは大半がイーサリアムのブロックチェーンに構築されている点を強調し、イーサリアムにも価値を見出した格好だ。
Cuban氏にとって現在のスマートコントラクトは、初期のインターネットを思い出させるという。インターネットは、コードが書ければ、それを応用して様々なことを可能にするもので、現在は社会に偏在していると指摘。スマートコントラクトにも類似した可能性を見出しているとした。
具体的にはスマートコントラクトにより、デジタルなものを何でも製品化して、自動化した上で販売することができる。また、資産の貸し借りの革新性に繋がる可能性などを挙げている。
担保を多く請求されるという不便な点もあるものの、今後より多くのアプリが誕生し信頼性が高まり、デジタルウォレットを開設する手間が軽減されれば、この先、銀行以外の選択肢として、より広く認識されるとだろうと意見した(新興国などでも可能性)。
NFT(非代替性トークン)の革新的可能性
さらにCuban氏は、NFT(非代替性トークン)についても「ゲームチェンジャー」になるとして大きな可能性を見出している。
NFTは、唯一無二、分割不可能という希少性を持つトークン。主にイーサリアムの「ERC-721」規格により構築されており、その性質ゆえにアイドルやスポーツ選手のグッズ、美術品、ゲーム内アイテムなど収集品に応用される事例も多い。
Cuban氏はNFTについて、トークンの追跡可能性により、再販売時にも作者が利益を得られる点を指摘。NFTは作者が最初にそれを販売した時だけではなく、買い手が再販売した際にも、販売額の一定の割合を作者が受け取ることを可能にする。
このことは、ミュージックや動画、インターネットを革新するもので、例えばミュージシャンはミュージックビデオをYouTubeにアップロードするのではなく、トークン化して売ることで収益を稼ぐことができると説明した。