XRP(リップル)高騰で3年ぶり水準の120円台、個別銘柄への資金流入強まる
ビットコイン相場
ビットコイン(BTC)価格は、前日比-1.92%の635万円(57,700ドル)と弱含んで推移する。アルトコイン急騰に伴うBTCドミナンスの急低下の影響で、個人投資家の関心がよりボラティリティの高い資産に向いているものとみられる。
前回の仮想通貨バブル(17年5月〜18年1月頃)では、「ビットコイン高騰→ビットコイン暴落→アルトコイン高騰→アルトコイン暴落」といった投機的な相場サイクルが繰り返された。その点において機関投資家の資金主体で相場を形成する現在は、当時とは市場構造が大幅に異なるとの指摘もあり、極端な状況には陥りにくいものと考えられる。
コインベース上場迫る
14日にナスダック株式上場を控える米大手取引所コインベースが、21年第1四半期の決算を開示した。
発表された財務統計によれば、1Q収益はおよそ18億ドル(約1975億円)。当期純利益は7.3億ドル(約800億円)〜8億ドル(約878億円)に達した。口座開設数は5600万に及び、平均月間利用者数610万人がサービスを利用する。取引高は20年第4四半期の890億ドルの3.7倍の3350億ドルまで上昇し、預かり資産は仮想通貨市場全体の11.3%に相当する2230億ドルに及んだ。
NASDAQプライベート・マーケットの事前取引において、推定時価総額は7兆円が見込まれるなど株式投資家からも高い関心を集めるコインベース。今後の事業計画(ロードマップ)では、DeFi(分散型金融)などのサードパーティサービスへのアクセス提供にも言及している。
詳細:株式上場を控えるコインベースが初めて決算資料公開、Q1総収益は約2,000億円
個別銘柄の動向
XRP(リップル)が1ドルの節目を超え、一時前日比25%高の120円台まで大幅続伸した。18年3月以来、約3年ぶりの水準となる。過去最高値は18年1月に記録した約400円。
リップル社が米SECより未登録証券問題で提訴されたことで混迷を深めていたが、論点の一つとなっていた「ビットコインとイーサリアムを有価証券と見なさない理由」について、裁判官が証拠開示手続きを判断したことなどが前向きな進展だとして好感された。
詳細:リップル訴訟に進展、裁判官がSEC(米証券取引委員会)に証拠開示手続きを要求
昨年末以来ネガティブ材料が相次ぎ、多くの主要仮想通貨が高騰するなか独歩安の展開を見せていたことから、出遅れ銘柄として関心が向きやすい状態にあった。
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著名アナリストのピーター・ブラント(@PeterLBrandt)氏は、強力な買いシグナルの可能性があるとの見立てを示した。
提唱する「compound fulcrum bottom」は、1970年代半ばの銅チャートで見受けられた。長期的な下落相場の後、稀に発生する上昇チャートパターンとされる。
同氏は、2017年の仮想通貨バブル時に2018年のビットコイン暴落を的中させた数少ないベテラントレーダーとして知られる人物だ。かねてより「(放物線を描くような)パラボリック的上昇を見せる金融資産は、ビットコイン以外考えられない」と強気の見解を示し、1BTC=1万ドルで推移していた20年7月時点で最終的に1BTC=5万ドルに達すると予想していた。
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一方、急騰に伴う足元の過熱感が指摘されており、乱高下への警戒感が強まっている。
国内上場の個別銘柄では、今年に入ってからコインチェックやDMM Bitcoin、bitbankと立て続けに上場したクアンタム(QTUM)が前日比39.6%高の1900円台に。創設者のPatrick Dai氏によれば、4月30日頃に高速化のためのハードフォークが予定される。
アルトシーズン再来に伴い、個別銘柄への資金流入が強まりつつある。
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