仮想通貨の全体時価総額2兆ドルの大台に、ETHやXRPなどアルトシーズン再来で

ビットコイン相場

6日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+1.72%の648万円(58,750ドル)に。

仮想通貨全体時価総額は2兆ドルの大台を突破した。昨年6月から台頭したDeFi(分散型金融)市場への資金流入が加速したことで、ビットコインをはじめ、過去最高値を更新した時価総額2位,3位のイーサリアムやバイナンスコインが市場をけん引する。

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ラージキャップアルトでは、未登録証券問題の渦中に揺れ、しばらく低迷していたXRP(リップル)が一時100円台に達し、18年5月以来約3年ぶりの高値を記録した。コインチェック上場銘柄は全面高となった。

コインチェック銘柄(21/04/06 17:00時点)

米SEC(証券取引委員会)裁判の進展に関する思惑のほか、直近では、XRPの再上場や送金決済関連企業Trangloの株式の内40%の取得合意なども材料視された。

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市場占有率を示すBTCドミナンスは、一時57.1%まで急落。3月中旬時点では63%台だったが、アルトコインの活況に伴い大幅下落した。現在は20年9月の最安値を下回り、19年6月水準となっている。

BTCドミナンス

アルトシーズン再来が鮮明となる一方、2017年〜2018年の仮想通貨バブルとは異なる点もある。ビットコインが高値圏で推移し続ける中でのドミナンス大幅下落は、単なる資金移動ではなく外部からの断続的な資金流入を示唆していると言えそうだ。

買い向かう上場企業

5日には、米上場企業マイクロストラテジーが1500万ドル(16億円)相当のBTC買い増しを発表した。購入平均59,339ドルで253BTCを追加、保有総額は91,579BTCに上るという。

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大量保有の背景としては、大規模金融緩和に伴う「米ドル」など法定通貨のインフレ懸念が根底にある。物価が上昇すれば、相対的に現金・預貯金の価値も目減りすることから、代替資産としてビットコインに白羽の矢が立っているものとみられる。

金持ち父さんの著者として有名なロバート・キヨサキ氏はこの点について、「ビットコインそのものの強さよりも、金融緩和によるドルの切り下げと(先行き不安定な)米国経済の弱さに基づいている」などと指摘した。

マイクロストラテジーのMichaelSaylor CEOが今年2月に主催した、企業向けのビットコイン説明会「Bitcoin for Corporations」には6917社の代表が殺到。企業側の危機感と高い関心を示した。同イベントでは、ビットコインを保有する際に企業が直面するであろう実務面での課題を、「ファイナンス、法律、会計、税金」など複数のテーマから解説する実践的な内容だった。

活気づく韓国市場

なお、韓国市場ではキムチ・プレミアムが続伸し一時+16%に達した。特定条件下のプラス乖離が膨らんだ場合、裁定取引需要を喚起することになる。

Larry Cermak(@lawmaster)氏によれば、2017〜2018年のプレミアム発生時は最大40%近くまで拡大したが、仮想通貨バブルの崩壊とともに1ヶ月強で終焉を迎えた。

2018年以降はテザー問題が顕在化したほか、ICO詐欺やコインチェックなど大規模ハッキング事件が相次ぎ、世界的な規制強化の機運が高まったことで投機熱が急速に萎んだ経緯がある。

coinlibのデータを参照すると、6日にかけてのXRP高騰局面では韓国マネーの流入も確認された。

出典:coinlib

BTCの場合は、USDが約5%、ETHの場合はUSD(米ドル)が7.4%で、ウォンの流入は限定的だ。

coinlibでは、日本円や米ドルなどの法定通貨やステーブルコインのテザー(USDT)から、どの通貨に流れているかのマネーフローをわかりやすく可視化したデータを集計している。

著者:S.Ninomiya

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