韓国、残高5,000万円以上の海外仮想通貨口座の報告を義務付けへ=報道
仮想通貨口座も報告対象に追加
韓国が海外(オフショア)の暗号資産(仮想通貨)口座について、2022年から税務当局への報告義務の対象とすることが分かった。CoinPostの提携メディアForkastなどが報道した。
韓国の現行制度では金融資産について、ある年に、月末時点で、海外口座に5億ウォン(約5,000万円)以上の残高がある月があれば、その口座を保有する韓国の個人や法人は、翌年6月までに税務当局に申告しなければならない。この義務の対象となる金融口座には、貯蓄、株式、債券、ファンド、デリバティブ、保険商品などの口座が含まれているという。
韓国国税庁は、2022年1月から仮想通貨取引所の口座もこれらに追加されると述べた。したがって2023年には、海外の仮想通貨取引所口座についての報告が開始される見込みだ。
国税庁関係者によると、海外金融口座の残高が5億ウォン未満の場合、申告義務は免除されるが、取引で得た収入には税金がかかるという。
海外口座について報告しない場合や、額を過少に報告した場合は、未報告額の10~20%の罰金が科せられる。また過少申告額が50億ウォン(約5億円)を超えた場合には、刑事罰を受ける可能性もある。
様々なオフショア金融口座については、韓国で最近口座数が増加傾向だ。2020年には、海外金融口座の資金を申告した人は2,685人、その額は59兆9,000億ウォン(約6兆円)だった。これに仮想通貨口座も追加されることにより、2023年から報告額はさらに増えそうだ。
課税制度に賛成が過半数
韓国では現在、仮想通貨取引による確定利益が1年間で250万ウォン(約25万円)を超えた場合に、20%の税金を課す制度を準備しているところだ。
これについて最近行われた世論調査によれば、回答者の半数以上(約54%)がこの法改正を支持していた。ニュースチャンネルYTNが委託したこの調査は、韓国全土で18歳以上の500人を対象として実施。
女性の60%と、男性の47.3%が賛成している。また年齢別にみると、反対派が支持派を上回ったのは20代だけだった。僅差であるが、20代の47.8%が課税に反対し、47.5%が支持する結果となった。
若い世代は仮想通貨投資に積極的
韓国の若い世代が仮想通貨に積極的であることを窺わせる調査結果が最近発表された。
韓国の求人検索サイトAlba Heavenが1,750人の大学生を対象に行った調査によると、回答者の約53%が仮想通貨への人気の高まりに対して肯定的な見方を示している。また4人に1人は実際に取引を行っていた。
仮想通貨を取引した者の大半は、今年投資を開始したと答えており、平均投資期間は約4ヶ月。投資額の平均は141万ウォン(約14万円)で、資金としてはパートタイムの収入を購入にあてている割合が多い(約66%)。
また仮想通貨の魅力としては、シードマネー(最初に必要となる資金)が比較的少ないこと(約25%)、投資の多様化(約16%)、他の資産よりも大きなリターンを得る可能性が高いこと (約15%)という回答が多かった。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します