CoinPostで今最も読まれています

韓国銀行、CBDC実験でパートナー企業を募集 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

韓国中銀がデジタル通貨のテスト実施へ

韓国の中央銀行である韓国銀行が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験的な開発プログラムを実施予定であり、協力できる企業パートナーを探していることが分かった。

大手テクノロジー企業NaverやKakaoも入札に参加する計画だと,地元メディアKorea Heraldなどが報道した。

韓国銀行の担当者は、プログラムはCBDCの実現可能性をテストするのみで、現時点で実際に発行する計画があるわけではないと強調。現段階では、プログラムは8月に開始予定だと語った。

またCBDC開発の技術提供者として、10ヶ月のパートナーシップ契約を用意しており、関心のある企業は入札に参加してほしいと意向を示している。パイロットプログラムには総額49億ウォン(約4.7億円)の予算が割り当てられている。

韓国銀行がCBDCの発行と償還に責任を持ち、銀行やフィンテックなど民間企業がエンドユーザーにトークンを配布するシステムが念頭に置かれていると説明した。

今後の予定

CBDCの試行プログラムはバーチャル環境で実行され、2つの段階から成る。

まず第1段階はCBDCの基本的な役割の調査とテストに焦点を当てたもので12月までに完了。決済や電子金融取引、またCBDC発行と流通のテストが実施される。CBDCをユーザー間で直接転送できるか、銀行に預け入れたお金と交換できるかなどについての、シミュレーションも実施するという。

第2段階は、プライバシー保護などのより詳細な事柄に焦点を当てたもので、2022年6月までに完了する見込み。この段階では国際取引、CBDCを介したデジタル資産の購入、オフライン環境での決済や送金のテストも含まれる。

韓国銀行は、現時点でデジタル法定通貨を発行する差し迫った必要性があるわけではないとして、慎重に取り組んでいく姿勢を強調している。

担当者によれば、今回のパイロットテストの趣旨は「現金取引のシェアが大幅に低下した場合に、CBDCを安全資産の一つとして、どのように使用できるかを確認する」ために行うものとなる。

CBDC参画に関心示す大手企業

韓国銀行のCBDC試験プログラムには、IT大手NaverとKakaoが関心を示しており、それぞれのフィンテック・ブロックチェーン部門は、入札準備のためにタスクフォースを立ち上げたと伝えられる。

またKorea Heraldによると、韓国の大企業LG傘下のITサービス部門もこのプログラムに注目しているという。

韓国のIT業界関係者は、政府のパートナー企業になることで、信頼性向上も見込まれると韓国経済新聞に対して、コメントした。

このパイロットプロジェクトは、CBDCを正式に採用する前の必須のステップだ。

参加するブロックチェーン企業は間違いなくCBDC分野で有利になるだろう。

NaverとKakaoは両社共に、ブロックチェーンプラットフォームを運営、フィンテック事業を拡大しており、CBDCを巡ってライバル関係にあると考えられている。

Naverはすでにオンライン決済プラットフォームや国内決済環境に精通。Naver関係者は「私たちは、国内のエコシステムに適したCBDCプラットフォームを開発する準備ができている」と語っている。

また、Kakao傘下のブロックチェーン企業Ground Xも、米国のブロックチェーン企業ConsenSysと協力して、他のブロックチェーンとの互換性を高め、スケーラビリティを向上させることを計画中。これにより、CBDCでも必須である、多数取引の迅速な処理機能が可能になる見込みだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧