40兆円運用の米ニューバーガー・バーマン、仮想通貨デリバティブの運用を許可

ビットコインやイーサリアムの先物が対象に

米独立系の資産運用会社ニューバーガー・バーマン(Neuberger Berman Group LLC)が暗号資産(仮想通貨)への間接投資を許可したことがわかった。SECへの書類で明らかになった。

ニューバーガー・バーマンは株式や債券、プライベート・エクイティなどを機関投資家や富裕層に提供する資産運用企業で、40兆円相当の資産を運用しているという。

書類で、同社が運用するコモディティファンド「Neuberger Berman Commodity Strategy Fund」はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)の先物を含む仮想通貨デリバティブを可能な投資戦略に加えた。

このファンドはミューチュアルファンド(投資信託の一種)で6月末までにはゴールドやコーン、ブレント原油などのデリバティブを運用しており、180億円に相当する規模に達しているという。

また、7月29日には同社は「Neuberger Berman Hedged Cryptocurrency Volatility Fund LLC」という新たな仮想通貨関連ファンドに関する書類をSECに提出。当時の内容では、まだ投資家に販売しておらず、投資の最低金額は5.5億円(500万ドル)と設定されている。

ニューバーガー・バーマンは今年の3月に、「The Bitcoin Experiment」というブログ記事を掲載したことがある。筆者は記事の結論で、「ファンダメンタルズ主導の資産運用会社として、仮想通貨への投資がスタンダードな資産アロケーションに適しているとは考えていない」、「しかし、将来のインフレや不安定な状況における保険の1つとして、価値が生まれ得るとみている」と意見を述べた。

ファンドがインフレヘッジを理由に仮想通貨の関連商品を運用する事例としては、米著名投資家ポール・チューダー・ジョーンズ氏が運営する「Tudor Investment Corporation」がある。ビットコイン先物を運用しており、現物も保有していることが明らかになっている。

関連資産の5%をビットコインへ 伝説の投資家ポール・チューダー・ジョーンズが示唆

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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