インド政府、仮想通貨の規制枠組みを策定中=報道

仮想通貨を「資産」として規制か

インド政府は現在、暗号資産(仮想通貨)市場を規制するための法的枠組みを策定しており、早ければ2022年前半にも発表される可能性がある。インドのビジネス・トゥデイが報道した。

関係者によると、仮想通貨を商品(コモディティ)のような「資産」の一つに分類して規制し、取引や利益に対して課税を行う方向性で進んでいる。財務省とインド準備銀行(RBI)が、概念的な枠組みと規制の調整に取り組んでいるところだという。

財務省の担当者は、規制が必要な理由の一つとして詐欺を挙げ、次のように説明した。

誰かが独自の仮想通貨を作成し、うまくマーケティングして人々に購入させて、その通貨の価値が高くなった時に、(受け取った資産を持って)逃げてしまうような事態は避けなくてはいけない。

インドでは、仮想通貨の発行、使用、取引を管理する法的枠組みはまだ存在せず、方針についても不透明だった。一時仮想通貨を禁止する法案が提出される可能性があるとも報じられ、6月にはインド準備銀行総裁も仮想通貨への懸念を表明した。

しかしその後、インド政府は仮想通貨を禁止せず「デジタル資産」として認め、規制の対象とする姿勢だという報道が続いているところだ。

今回報じられたところによると、仮想通貨についての法律は、2022年2月までに誕生する可能性が高いという。

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若い世代が仮想通貨投資を牽引

規制の先行きが不透明な状況にも関わらず、インドでは仮想通貨取引が活発だ。

チェイナリシスが6月に発表したデータによると、インドにおける仮想通貨への投資額は、過去一年間で2億ドル(約230億円)から400億ドル(約4.5兆円)近くに増加。従来人気だったゴールド(金)への投資から、仮想通貨に乗り換える人々もいる。

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インドの仮想通貨取引所の報告では、仮想通貨への投資家は若い層が多いという。大手取引所WazirXユーザーの平均年齢は35歳以下で、その中でも22~25歳のグループが最も活発に取引している。また、CoinSwitch Kuberではユーザーの平均年齢は25歳だった。

都市部だけではなく小規模な町からのユーザー登録も増えており、もし政府が規制を明確にすれば、仮想通貨投資に参入する機関投資家も増えるのではないかと、業界では期待が高まっている。

シバイヌで取引量増加も

27日頃より、WazirXではミームコインSHIBA INU(SHIB)の取引量増加により一時システムに不具合が起きた。

WazirXのNischal Shetty CEOはこの際「24時間で、5億6,600万ドル(643億円)以上の出来高を記録した。これまでのインドの仮想通貨取引所で記録された最高額となる」と述べている。

ミームコインとは

インターネット上で話題になることで人気を集めるコイン。代表的なものにイーロン・マスク氏がSNSで言及することで取引量が急増したドージコイン(DOGE)がある。2020年にドージコインを踏まえてリリースされたSHIBA INU(SHIB)も存在。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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