リップル社の大型イベント「Swell 2021」開幕間近 注目ポイントとスケジュールまとめ
Swell2021の詳細
米リップル社が毎年秋頃に開催する大型年次イベント「Ripple Swell 2021」の開幕まで1週間を切った。コロナ禍でバーチャル参加した登壇者も少なくなかった昨年に続き、今年もバーチャル開催となる。
Swellは英語で「巨大な波」を意味するフレーズ。世界各国から政治・経済、銀行やブロックチェーン業界など多岐な分野で活躍する専門家を招集し、「送金の未来」について議論する場。2018年には米国のビル・クリントン第42代元大統領が登壇した経歴がある。
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開催期間は11月9日から10日にかけて2日間に分けて行われる。イベント自体はいずれも日本時間では深夜に始まるため、2日目は、11日午前2時頃に閉幕することとなる。
「Ripple Swell Global 2021」1日目のスケジュールは以下の通り。(予定時刻は日本時間換算)
1日目(9日)
(9日23:00)Swell Global開幕
Brad Garlinghouse CEO
(23:30)急速に発展するテクノロジーがグローバルな価値の移動に与える影響
Mohamed El-Erian クイーンズカレッジ総長
(10日0:00)休憩
(0:15)ブロックチェーンと仮想通貨はクロスボーダー決済の将来か
パネルディスカッション
(0:45)ネットワーキング休憩
(1:15)DeFiがグローバル化と金融包摂に与える将来的なインパクト
パネルディスカッション
(1:50)リップルネット 商品レビュー
Asheesh Birla ジェネラル・マネージャー
Gap Kim マーケティングVP
(2:15)仮想通貨の次世代:サム・バンクマン・フリードとの対談
David Schwartz CTO
Sam Bankman-Fried FTX CEO
(2:45)1日目閉幕
1日目はまずリップル社のGarlinghouse CEOのスピーチから開始を予定。2021年の総括とリップル社および業界の今後についても語るという。
また、午前1時50分からは送金技術の一部として仮想通貨XRP(リップル)を利用するリップルネットから2022年に公開予定の新商品についてもプレビューを行う。
1日目の最終登壇では、リップル社のDavid Schwartz CTOが、クリプト界の風雲児との呼び声高く、最大手デリバティブ(金融派生商品)取引所FTXを率いるSBF氏(Sam Bankman-Fried)と仮想通貨業界の今後について意見を交わす。特にSBFはフォーブス誌の億万長者番付にもランクインするなど、既存金融業界からも一目置かれる存在に台頭している。
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2日目(10日水曜日夜開始)の予定は以下の通り。
2日目(10日)
(10日23:05)仮想通貨:西部開拓(ワイルド・ウェスト)か新開地(ニュー・フロンティア)か
Brian Quintenz 元CFTCコミッショナー
Susan Friedman パブリックポリシー部門、ディレクター
(23:35)エンドユーザーのエクスペリエンス
パネルディスカッション
(11日0:00)ネットワーキング休憩
(0:30)フィンテックと規制の観点から見る金融包摂
Jo Ann Barefoot アライアンス・フォー・イノベイティブ・レギュレーション CEO
Ken Weber ソーシャルインパクト部門シニアディレクター
(0:50)CBDC実現への道のり
Yangchen Tshogyel ブータン王立財政庁(RMA)副総裁
(1:15)休憩
(1:30)仮想通貨、DeFiとNFTの最新動向
パネルディスカッション
(2:05)Ripple Swell Global 2021閉幕
2日目は元CFTCコミッショナーのBrian Quintenz氏が、米国における仮想通貨市場の規制の在り方について語る。米CFTC(商品先物取引委員会)の役割や他省庁の仮想通貨規制について登壇予定。
また、9月にリップル社の「CBDC Private Ledger」を利用したCBDC(中銀デジタル通貨)の試験運用を行う方針を示したブータン王国の中央銀行の副総裁も登壇予定。世界のおよそ8割の中央銀行が何らかの形でCBDCに関する研究・実証実験を行なっている中、リップルネットを利用したCBDCソリューションやユースケース、金融イノベーションについて語る。
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なお、XRP(リップル)の取引量では、板取引の盛んなbitbankが国内1位となっており、流動性も高い。
2020年のSwell
例年は招待制だった同イベントは、2020年からはコロナ禍でバーチャル形式へ路線変更。登録を完了すればオープンにアクセスが可能となっていた。「世界経済フォーラム」のブロックチェーン有識者であるSheila Warren氏などの専門家が登壇し、CBDC(中銀デジタル通貨)や金融包摂、また仮想通貨規制に関する意見を交わした。
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