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リップル社、中央銀行デジタル通貨(CBDC)をブータン王国と試験運用へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リップル社がCBDCを試験運用へ

米リップル社は22日、ブータン王国の中央銀行「Royal Monetary Authority(RMA)」と協業し、中銀デジタル通貨(CBDC)の試験運用を行うことを発表した。

ブータンの現在の決済インフラに、リップル社の台帳「CBDC Private Ledger」を導入。RMAは、企業や個人が利用する「リテール決済」、銀行間の決済である「ホールセール決済」、さらに国際送金の実験を行うという。デジタル決済を導入して効率性や利便性を高め、金融包摂を加速させることも狙いだ。

CBDCとは

「Central Bank Digital Currency」の略で、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された法定通貨を指す。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題も多い。

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関連中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは|ビットコインとの違いと主なメリット

リップル社がCBDCの分野でも技術開発を行なっていることは以前から明らかになっている。「CBDC Private Ledger」については今年3月、暗号資産(仮想通貨)で利用されているオープンソースの分散型台帳「XRP Ledger(XRPL)」のプライベート版としてテストを行なっていることが分かった。どちらの台帳も同じ技術を基盤にしているという。

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CBDCを導入することで、ブータンは決済や送金の効率性を高め、処理を高速化して、コストも下げられるようにする。また、金融包摂を加速させ、2023年までに85%の人々が金融サービスを利用できるようにすることをミッションにするとした。

ブータンはこれまでも、金融イノベーションのリーダーになれるように、安全で強固な決済システムの開発に取り組んでいる。2019年には大口決済を行えるシステムをローンチし、政府の管理システムを補完しながら、銀行と政府の間の取引を効率化した。

環境問題に配慮

また、ブータンは、リップル社のサステナビリティ(持続可能性)に対する取り組みにも共感しているという。ブータンは二酸化炭素(CO2)の吸収量が排出量を上回る「カーボンネガティブ」を達成している国で、リップル社との協業を選択した背景には、環境問題への配慮もあるようだ。

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今回のプレスリリースでは、「CBDC Private Ledger」は、温室効果ガスの排出量と吸収量の総和がゼロである「カーボンニュートラル」であると説明。コンセンサスアルゴリズムにプルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用するブロックチェーンよりも、消費電力の観点からも最大「12万倍も効率性が高い」とした。

リップル社の中銀担当部門の幹部は、今回の発表に際し、以下のようにコメントを寄せている。

 

持続可能でアクセスしやすく、誰でも利用できる金融サービスを作るという我々の価値観をRMA(中央銀行)と共有できることを嬉しく思う。

 

リップル社のソリューションは、国際送金に必要な高い機能性と互換性を中銀に提供できる。

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