OpenOcean、イーサリアムのレイヤー2ソリューションArbitrum(アービトラム)を統合
さらに進む主要DEXとの統合
DeFiおよびCeFi領域をカバーする、DEXアグリゲーターのOpenOceanは12月9日、自社のアグリゲーターエコシステムにArbitrum(アービトラム)を統合したと発表。
今回のArbitrum統合は、8月のAvalanche(アバランチ)、10月のFantom統合に続く動きだ。これでOpenOceanは、イーサリアムやソラナ、バイナンス・スマートチェーンなどを含む11のパブリックチェーンに対応したことになる。
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また今回のArbitrum統合により、UniSwap v3、Balancer v2、SushiSwap、Curve、DODO、Synapse、Swaprなどの人気DEX(分散型取引所)がOpenOceanのエコシステムに加わることになる。
今後OpenOceanユーザーは、複数のイーサリアムレイヤー2プラットフォームにおける最大のリターンを享受できることに加え、イーサリアム上のネットワーク混雑から発生する料金をさらに削減できるようになる。
Arbitrum(アービトラム)とは
Arbitrumは、NFT(非代替性トークン)やDeFiの利用増加によって高騰するイーサリアムのガス代などの課題を改善するため、米プリンストン大学の研究チームが主体の開発企業、Offchain Labsによって開発された、レイヤー2技術を活用するプロジェクトだ。
2021年6月1日にデベロッパー向けにベータ版がローンチすると、8月には「Arbitrum One」としてメインネットがローンチされた。すでに、レイヤー2で最も使用されているネットワークとなっている。
Arbitrum Oneは極めて低い手数料と、処理速度が従来の20〜50倍とされる新バージョンのネットワークである「Nitro」による圧倒的な性能が好評。
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運用のためにロックされた仮想通貨の総価値であるTVL(Total Value Locked)については、12月9日現在で24.5億ドル(約2,800億円)にまで及んでいる。
OpenOcean(オープンオーシャン)とは
2020年に創設されたOpenOceanは、世界初のDeFiとCeFiの両領域をカバーする価格アグリゲーターのプラットフォームだ。
アグリゲーターとは
アグリゲーター(Aggregator)とは、DEX、レンディングサービス、流動性プールなどのDeFi全体から最適な価格を一箇所に自動で集約し、ユーザーが価格を比較し、取引を最適化できる機能を指す。
最適化されたルーティングアルゴリズムを採用することにより、主要DEX(分散型取引所)およびCEX(中央集権型取引所)の流動性を一ヶ所に集約させ、ユーザーにとって最良のレートを、低スリッページかつ低い手数料で提供する。
ユーザーは、アルゴリズムで計算された最適レートを、CEXで提供されているレートと比較した後、DEXまたはCEXのどちらでトレードを実行するか選択することができる。
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