バーチャル不動産サービスTerraZero、Decentralandの「メタバース住宅ローン」を提供開始

「メタバース住宅ローン」を提供

カナダのメタバース(仮想空間)関連企業TerraZero Technologies(以下、TerraZero)は1月29日、Decentraland(ディセントラランド)上の物件を購入する企業に対し、「メタバース住宅ローン」を提供したことを発表した。

メタバース内の複数のバーチャル不動産を所有・開発するTerraZeroは、バーチャル不動産の購入や、賃貸(リース)、建設、テナント代理などフルサービスの仮想不動産体験を提供する近未来的な業態の企業。TerraZeroの本社は、メタバースDecentraland(DCL)内の敷地20,123にあり 、2022年1月に一般公開されるという。

TerraZeroのCEOであり創業者のDan Reitzik氏によれば、「メタバース住宅ローン」の対象となるバーチャル物件は、歓楽街にある商業用地で、5階建ての建物だという。物件の価格は4.5万ドル(約500万円)で、TerraZeroは顧客がその物件を購入できるよう融資の大部分を提供したというが、現時点で融資した企業や融資条件については明らかにされていない。

今後同社は、メタバース上の仮想土地の取得・購入のための資金調達を行う顧客に対し、仮想土地のNFT(非代替性トークン)を担保とした住宅ローンサービスを提供する。

「メタバース住宅ローン」の仕組み

仮想土地を購入したい顧客は、同社のウェブサイトから仮想土地を探し、他の仮想土地を担保として指定することで仲介手続きを行うことができる。仮想土地のNFTは、ローンが返済されるまで同社が所有者として保有する。

また、同社は顧客に「デプロイメント権」を付与し、顧客は土地に建物を建てたり、イベントを開催したり、デジタルストアを運営したりすることができるようになるという。

今回の発表に際し、同社CEOであり創業者のDan Reitzik氏は以下のようにコメントした。

TerraZeroのビジョンは、現実世界とメタバースの架け橋となるツールを構築し、提供することだ。全く新しい経済が生まれつつあり、現実の世界で利用できるものと同様の製品やサービスをメタバースでも起業家などに提供できるようにしたい。

住宅ローンや融資の利用が可能になることで、メタバースの開発と普及が促進されるだろう。

TerraZeroは、2021年初頭に北米の大手ビットコイン(BTC)マイナーの1つであるDMG Blockchain Solutionsの共同設立者兼元CEOであるDan Reitzik氏により設立された企業。メタバース内のデジタル資産、ゲーム、インフラ、新興技術などに焦点を当てており、メタバース上でコンサートなどのイベント開催、映画上映、美術館などの運営を行っている。

また、同社の公式サイトに掲載されているポートフォリオによれば、Decentraland、The Sandbox、Somnium Space、Portals(ソラナ基盤のメタバース)、Galaverse(Gala Games提供のブロックチェーンゲーム内の土地)など様々なメタバースプロジェクトの土地を保有している。

関連:「メタバース」とは|ブロックチェーンとの関係も解説

関連:Decentralandとは|メタバースと仮想通貨MANAの将来性

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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