マクドナルドや角川、メタバースでの商標登録を申請

メタバース関連の商標登録相次ぐ

メタ(旧Facebook)社の社名変更後、大手企業から注目を集めるメタバース(仮想現実)領域で、多数の大企業が引き続き商標登録を行なっていることが明らかになった。米国特許商標庁(USPTO)の公式サイトから新たな申請の提出が確認された。

メタバース関連の商標登録を2月上旬に申請したのはファストフード大手のマクドナルド社と北米を中心に展開する大手チェーン・パネラ(Panera)社。また、国内企業からも出版大手の株式会社KADOKAWA(角川コーポレーション)が「KADOKAWA WORLD ENTERTAINMENT」の商標登録を提出していたことがわかった。

メタバースとは

インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使い、様々な楽しみ方ができる。例えば、『The Sandbox』というゲーム内のメタバースでは、ボクセルアート制作ツールやゲーム制作ツールが提供されており、ユーザーはそのなかで自作のゲームや施設を作ることができる。

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マクドナルド

マクドナルド社は「McCafe」や「McDonald’s」の商標登録を提出。具体的な詳細は明らかにされていないものの、申請には以下の文章が記載されており、メタバース内で商品を注文して、実際にデリバリーされるサービスが想定される。

実際の商品とバーチャル商品を展示するバーチャルレストランの運営、およびホームデリバリーも提供するオンライン上のバーチャルレストラン

なお、マクドナルド社は21年10月にも人気を博す限定メニュー「マックリブ」の記念NFT(非代替性トークン)を配布した経緯がある。

関連:米マクドナルド、マックリブ40周年の記念NFTを限定配布へ

パネラ

パネラは1987年設立の食品企業。Panera BreadやCaribou Coffee、Einstein Bros Bagelsなどのカフェ・チェーンを傘下に米国でサービスを展開している。

同社は「Panera」と「Paneraverse」などの商標登録を提出。特にPaneraverseの申請によれば、バーチャルな食品・飲料のMARSTをダウンロード・送受信できるプラットフォームとなる見込みだ。

また、暗号資産(仮想通貨)の利用も可能にするブロックチェーン・ソフトウェアも搭載する予定で、プラットフォーム内からモバイルオーダーも可能になることが示唆されている。

角川

また、角川コーポレーションも21年12月にVR(仮想現実)や仮想通貨に関する記述を含む商標登録を提出していたことが確認された。具体的な関連項目は以下の通り。

仮想通貨や金融商品、金融取引と電子取引に係る管理、計算およびポイント修正

…バーチャルリアリティ(VR)を体験できるゲーミング施設の提供

株式会社KADOKAWAはこれまでメタバースをはじめ、ブロックチェーン領域での目立った動向はないものの、過去には傘下企業の角川アスキー総合研究所が電通との共同研究プロジェクト「n次流通プロジェクト」に参画。

また、学校法人角川ドワンゴ学園・N高等学校では試験的な取り組みとして2020年度の卒業証書をブロックチェーンで発行した経緯がある。

関連:角川ドワンゴ学園「N高」ブロックチェーンでデジタル卒業証書を発行

メタバース関連の商標登録

また、上記3社以外でも、スポーツグッズ大手のプーマや小売大手のウォルマート、クロックスやナイキなどがNFT・メタバース関連の商標登録を米国特許庁に提出しており、メタバース領域での知的財産(IP)争奪が今後も続くことが考えられる。

関連:ウォルマート、NFT関連の商標登録提出 独自の仮想通貨発行も視野に

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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