アバランチでポリゴンなど取引可能に、クロスチェーンプロトコルと提携

アバランチがRouter Protocol導入

クロスチェーンプロトコルRouter Protocolは4日、高速ブロックチェーン「アバランチ(AVAX)」のネットワークと連携開始したことを発表した。

これにより、アバランチと、それに対応するポリゴン(MATIC)やBNBチェーン(旧称:バイナンススマートチェーン)などのブロックチェーン間の通信を実現。ユーザーはアバランチのネットワークを使いながら、1回の取引で、ポリゴンやBNBチェーン上の暗号資産(仮想通貨)を購入できるようになる。

アバランチとは

イーサリアム系の仮想通貨ウォレット。モバイルアプリやウェブブラウザの拡張機能にてサービスを提供しており、仮想通貨の管理や送受金が可能。DeFi(分散型金融)やゲームなどのdApps(分散型アプリケーション)で標準的に利用されているウォレットでもある。

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Router Protocolは、複数の分散型取引所(DEX)の間で最適な取引レートを見つけるアルゴリズムを提供し、アバランチのユーザーは、これを使えるようになる。

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また、USDコイン(USDC)、アバランチ(AVAX)、ポリゴン(MATIC)、バイナンスコイン(BNB)などのトークンについて、クロスチェーン取引や、低い手数料での送金も実現。

さらに、Router Protocolは今後ソフトウェア開発者キット(SDK)も提供する予定だ。開発者はこれを使って、アバランチ含め様々なチェーンと通信できるクロスチェーンアプリケーションを作成することができるようになるという。

「流動性の分断を解決する」ことを目指す

Router Protocolの共同創業者ラマニ・ラマチャンドラン氏は、クロスチェーン取引を可能にするサービスにより「単一の支配的なブロックチェーンではなく、複数の相互接続されたネットワーク上で、製品やサービスを実行するマルチブロックチェーンという未来」を実現することができると述べている。

Router Protocolなどのクロスチェーンプロジェクトは、互いに切り離されたブロックチェーンの橋渡しになることで、それらの可能性をさらに引き出すことができると主張する格好だ。

クロスチェーンとは

規格・仕様の異なるブロックチェーン同士を跨ぐこと、及びそれらを接続する技術を指す。イーサリアムのスケーラビリティ問題を受け、様々なプラットフォームでクロスチェーン導入が進んでいる。処理速度の向上のため、高速なブロックチェーンとの連携で負担を軽減する方針だ。

▶️仮想通貨用語集

Router Protocolは、2021年12月に2回目の投資ラウンドで、410万ドル(約4.7億円)を調達したことを発表している。

このラウンドには、コインベースベンチャーズ、ウッドストックファンド、QCPキャピタル、アラメダリサーチ、De-Fiキャピタル、ポリゴンや、その他の投資家が参加した。

この際、Router Protocolは公式発表で、「ポリゴン、アバランチ、ポルカドット(DOT)、ファントム(FTM)などのネットワークがイーサリアムと競合しているが、それぞれのプロトコルにロックされた資金が、別のプロトコルの流動性を奪っている」状態だと指摘。

さらに、このことが「優れた技術によりイーサリアムに対抗できる可能性を持っている、小規模なブロックチェーンネットワークの使い勝手を大幅に低下させている」と続けた。

その上で、Router Protocolの目的は、様々なブロックチェーン間で分断されている流動性をつなぐためのクロスチェーンブリッジを展開して、問題を解決することだとしている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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