アメックス、メタバースで仮想通貨決済など提供する商標登録を提出
新たなメタバース商標登録
米大手クレジットカード企業アメリカン・エクスプレス社は9日、米国特許商標庁(USPTO)にメタバース(仮想空間)やNFT(非代替性トークン)に関する商標登録を提出した。暗号資産(仮想通貨)の取り扱いについても言及していることが確認された。
申請書類では、「メタバースやその他のバーチャルワールド内」で電子送金や金融サービスを提供する内容を明記。以下のような項目が含まれている。
メタバースやその他のバーチャルワールド内での電子送金のサポート、銀行サービスやメタバース内におけるプリペイドカードなどの発行、および仮想通貨取引所サービスや仮想通貨の電子送金の提供
バーチャルなクレジットカードやギフトカードなどの提供
仮想通貨ウォレットや管理サービス、また、デジタルトークンやユーティリティトークン決済サービス
金融コンサルサービスの提供
電子送金の処理と追跡
メタバースやその他のバーチャルワールド内で旅行の予約など旅行代理店サービス
メタバースやその他のバーチャルワールド内でエンターテインメントサービスを提供
アメックスの担当者はCoindeskに対して、以下のようにコメントした。
アメリカン・エキスプレスは、常に新しいテクノロジーを監視し、それがどのように我々の顧客に利益をもたらすかを考えており、メタバースは我々が注視している分野の一つだ。現時点では、共有する予定はないが、この分野の進化を注意深く見守っている。
メタバースとは
インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使い、様々な楽しみ方ができる。例えば、『The Sandbox』というゲーム内のメタバースでは、ボクセルアート制作ツールやゲーム制作ツールが提供されており、ユーザーはそのなかで自作のゲームや施設を作ることができる。
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アメックスのStephen Squeri CEOは22年1月、Yahoo Financeに対して「ステーブルコインやCBDC関連の動向を注意深く見守っている」とコメント。会員ポイントの報酬プログラムの一環として仮想通貨への対応も検討していることを明らかにしていた。
一方で、仮想通貨とリンクしたクレジットカードの発行の可能性については、「しばらくない」と語っていた。
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また、アメックスは過去には機関投資家向けの仮想通貨取引所FalconXや投資アプリ「Abra」に出資した経緯もある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します