Uniswap v3がポルカドットに、マルチチェーン戦略が進行

Uniswap v3がポルカドットに

大手DEX(分散型取引所)Uniswapの開発企業であるUniswap Labsは24日、Gnosisチェーン(GNO)とMoonbeam(GLMR)にUniswap V3を導入する投票が可決したことを発表した。Uniswap v3のマルチチェーン戦略が進行している。

Uniswap V3はプロトコルへの預入資産総額(TVL)約8,000億円(60億ドル)を誇るイーサリアム(ETH)で最大の分散型取引所(DEX)。Uniswapの効率的な取引システムと流動性プールは、DeFi(分散型金融)エコシステムの構築において重要な役割を担っている。他のプロトコルとの相互作用により、マーケットメイキングをはじめ、レンディングやレバレッジファーミング、オプション商品などの土台とされている。

GnosisチェーンとMoonbeamは、それぞれイーサリアム2.0とポルカドット(DOT)において重要なブロックチェーンだ。GnosisチェーンはEVM互換のサイドチェーンであり、イーサリアム2.0エコシステムを事前に反映するエコシステム構築を目指している。ETHの代わりにガス代の支払いに米ドルに連動するステーブルコインDAI(厳密にはxDAI)を使用できる特徴により開発者からの支持も高い。

EVMとは

イーサリアム仮想マシンの略。イーサリアムのスマートコントラクトのコードを実行するための「翻訳機」として機能する。ブロック生成の度にトランザクションやスマートコントラクトを実行してネットワークの状態を計算する役割を担う。

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Moonbeamは、ポルカドットのエコシステムで稼働するEVM互換のスマートコントラクトプラットフォーム。イーサリアム上のアプリケーションが、ポルカドットエコシステムに参加する際のエントリーポート(港)として位置付けられている。Uniswap v3は、Moonbeam上の最大のDEXとなり、ポルカドットエコシステム全体の流動性ハブになることが期待されている。

Uniswapのマルチチェーン戦略

GnosisチェーンとMoonbeamのDAO(分散型自立組織)はそれぞれ、Uniswapのマルチチェーン展開を支援するため、Uniswap助成金プログラム(UGP)に、最大13億円(1,000万ドル)と3億円(250万ドル)を拠出する。流動性マイニングだけでなく、スマートコントラクト自動化ツールGelatoや永久先物Perpetual Protocolなど、Uniswap v3上に構築されたアプリケーションとも連携していく。

Gnosisチェーンは具体的なスケジュールは提示されていないが、MoonbeamへのUniswap v3のデプロイはガバナンス投票後約3~4週間以内に予定されている。

ポルカドットは5月4日のアップグレードにより、「XCM(Cross Chain Message)」を実装。ポルカドットに接続しているすべてのチェーン(パラチェーン)間で、トークンやデータの直接通信機能が有効になっていた。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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