南米デジタル決済アプリPicPay、仮想通貨領域に参入へ 仮想通貨取引プラットフォーム立ち上げを計画中

独自ステーブルコインも発行予定

ブラジルを拠点とするデジタル決済アプリPicPayは11日、暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォームの新規立ち上げを行う方針を発表した。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの売買や保有が可能になる予定。

Picpayは、2012年に設立された企業で、約6,500万人のユーザーが利用している。ソーシャル、デジタルウォレット、金融マーケットプレイス、PicPayストア、広告を統合したプラットフォームを構築することを目的としている。

同社が仮想通貨領域に参入するのはこれが初。ブラジルの法定通貨である「レアル」に紐づけされた、独自のステーブルコイン「ブラジル・レアル・コイン(BRC)」の発行も計画していることも明かされた。同コインの発行は、可能なら22年内に行われる計画だ。

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ステーブルコインとは

暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルに裏付けられその価値($1)を保つことが目的。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIなどのアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

Picpayは、仮想通貨による決済を、ブラジル経済に統合することを目指している。投資としてだけでなく、決済やその他の金融サービスを分散化する方法として、その普及をリードすることが目的であるという。

新プラットフォーム立ち上げについて、PicpayのAnderson Chamon技術・製品担当VPは「仮想通貨が買える場所を知りたいユーザーは、このアプリを通じて(売買などの)すべてを行うことが可能で、非常にシンプルで実用的、かつ安全な体験ができるようになる」とコメントしている。

6月に仮想通貨法案が議会提出

ブラジルでは、6月半ばに議会に対してビットコインなどの仮想通貨を、支払い手段として法的に認めるための法案が提案・提出されるなど、仮想通貨やブロックチェーンの活用に前向きな動きが続いている。

法案は、民事訴訟法第835条の追加案は、仮想通貨を通貨そのものではないとしつつも、「金融資産、交換または支払いの手段、商品・サービスへのアクセス手段、投資として使用することができる」と定義。法的に認められた金融資産として扱うというもの。

なお同国では、大都市リオデジャネイロが、23年から仮想通貨での固定資産税(IPTU)の支払いを受け付ける方針を発表している。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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