テザー社とBitfinex、P2Pビデオ通話アプリのアルファ版をローンチ

新たな事業を開始

ステーブルコイン「USDT」などの発行企業「テザー社」と、暗号資産(仮想通貨)取引所「Bitfinex」は、P2P形式の無料ビデオ通話アプリ「Keet」のアルファ版をローンチした。

関連企業である両社は、P2P技術開発企業「Hypercore」と協業してKeetを開発。従来の動画チャットアプリと違い、Keetのユーザーは中央集権的なサーバーや運営企業に頼らなくても、相手と直接コミュニケーションがとれる。決済が必要になる場面ではライトニングネットワークの技術を活用し、デフォルトではテザー社のトークンをサポートする設計。アルファ版のテストが完了すれば、2022年4Q(10月から12月)にはオープンソース化する予定だとした。

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P2Pとは

専用のサーバーを介さずに、接続されたコンピューター同士が直接コミュニケーションするネットワーク形態のこと。

▶️仮想通貨用語集

Bitfinexとテザー社は、ビデオ通話アプリの運用という新たな事業を開始することになる。CoinPostの提携メディア「The Block」によると、今回の技術を開発するのに5年を費やした。Bitfinexとテザー社は今回のプロジェクトに約13億円(1,000万ドル)出資しており、今後は他のP2Pアプリの開発のために、さらに5,000万ドルから1億ドルを出資する用意があると説明している。

新企業を創設

3社は今回のサービス開発のために「Holepunch」という企業を創設。Bitfinexとテザー社の最高技術責任者Paolo Ardoino氏が、Holepunchの最高戦略責任者を務めるという。

Keetは、ユーザーが自身のデータを管理できるようにすることや、言論の自由を獲得できるようにすることがサービス提供の主な目的。Ardoino氏は今回の発表で既存サービスの問題点を指摘しており、「Web2サービスは、ユーザーが自身のデータを管理できず、独占やプライバシーに対する懸念もある」と述べている。

ビデオ通話以外にKeetでは、音声通話、テキストでのチャット、ファイル共有も行うことが可能。Keetの基盤になっている、企業と同名の「Holepunch」というプロトコルは、他にも様々なインターネット体験の構築に利用可能だという。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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