セルシウスのポジションを清算
「USDT」などのステーブルコインを発行するテザー社は8日、暗号資産(仮想通貨)貸付サービスを提供するCelsius Network(セルシウスネットワーク)のポジションを清算したプロセスを発表した。
セルシウスへの融資はビットコイン(BTC)建てで行われ、担保率130%の過剰担保だったと説明。清算のルールは両社間の契約で最初から決められていたとし、清算方法については「マーケットへの影響をできるだけ最小限にして実施した」とだけ述べている。融資額などの詳細は明らかにしていない。
テザー社を巡っては、USDTの裏付け資産について様々な懸念や憶測が広まっている。現在は定期的に裏付け資産を公表するようになったが、例えば裏付け資産に含まれるコマーシャルペーパーの発行企業が明かされていない点など、まだ疑念を抱いている人は多い。
先月にもコマーシャルペーパーに関する噂を否定したが、その中で同社は、テザー社の株式による少額投資は別として、財政難に直面しているセルシウスに対するエクスポージャーはないことを説明していた。
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今回の発表でも、セルシウスへの出資とテザー社の準備資産には何も関係性はないと主張。発表の冒頭では、準備資産の完全性がリスクにさらされることはなく、それは「これまで償還を拒否したことはないこと」、また「ウェブサイトでトークンに関する情報を公開していること」によって証明されているとした。
そして、今回のセルシウスのポジション清算でテザー社は全く損失を被っていないことも強調している。
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テザー社のリスク管理
テザー社は今回の発表で、同社はリスク管理の指標やプロセスを確立していることを説明。それによって、投資や金融に関する部門はリスク評価を行えるようになっているとした。テザー社は事業の目的を達成・継続できるために、規制環境を考慮しながら、融資事業も行なっていると述べている。
そして、最近の仮想通貨業界には、財政難の企業に対し、ほとんど担保なしで融資をしている著名企業もあると指摘。これは業界が基準として定めている規制慣行に反している行為だと批判した。
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