USDTの裏付け資産で声明発表
米テザー社は15日、同社発行の米ドルステーブルコイン「USDT」の裏付け資産について、コマーシャルペーパーに関して現在広まっている情報は間違いであるとの声明を発表した。
USDTの裏付け資産であるコマーシャルペーパーの85%が中国などアジアの企業が発行したもので、30%安く取引されているとの噂を否定。市場から利益を得るために混乱を招こうとして広まった嘘の情報だと説明し、裏付け資産に対する懸念を払拭した。
テザー社は定期的に裏付け資産を公表するようになっており、今回の発表では2022年3月31日時点における、USDTの裏付け資産の最新報告書を引用している。その時点で、準備金の47%超が米財務省証券であり、コマーシャルペーパーが占める割合は25%以下だったと説明。そして、コマーシャルペーパーの割合を、損失を出さずにゼロにできるように、徐々に減らしていくとした。
USDTの裏付け資産については、コマーシャルペーパーの発行企業が明かされていない点など、市場では長期に渡って懸念が続いている。「テラUSD(UST:現USTC)」のディペッグによって、ステーブルコインに対する目は一段と厳しくなった。
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3月末時点における裏付け資産の最新報告書では、「連結グループが発行したデジタルトークンのために保有する準備金が、発行したデジタルトークンの償還に必要な額を超えている」と説明している。
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他の噂も否定
テザー社は今回の声明で、現在市場から注視されているレンディング大手Celsius Networkと大手ヘッジファンドThree Arrows Capitalにも言及した。
Celsius Networkに限らず、他のレンディングサービスにおけるUSDTの貸付は過剰担保で行われていると説明。ポジション清算でテザー社が損失を被ることはないとした。また、テザー社の株式による少額投資は別として、Celsius Networkに対するエクスポージャーもないと述べている。なお、Celsius Networkに関する噂に対しては、13日にも同様の声明を出していた。
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Three Arrows Capitalについては、テザー社が貸付のエクスポージャーを持っているという情報が広まっているとして、それも完全な間違いであると否定した。
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