はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

シンガポールの大手ヘッジファンド、520億円相当のポジション清算か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

520億円のポジション清算か

シンガポールの大手暗号資産(仮想通貨)ヘッジファンドのThree Arrows Capitalが、債務超過の危機に瀕しているとの疑惑が浮上している。

事情に詳しい関係者の話としてCoinPost提携メディアThe Blockが15日に報じた内容によると、昨今の相場の大幅急落の影響で、同社が業界トップのレンディング企業に抵当に出していた計520億円(4億ドル)もの証拠金が清算されたという。その後も、Three Arrows Capitalは複数のレンディングプロバイダーで保有する債務の調整に追われているとした。

Three Arrows CapitalのZhu Su CEOは15日午前10時、問題解決に向け、関係者と全力で取り組んでいることを報告。困難な状況に陥っている事実を窺わせた。

関連:仮想通貨投資企業Three Arrows、450億円相当のETHを購入

債務不履行の影響

Three Arrows Capitalは、オランダのオプション取引所Deribitや仮想通貨貸借プラットフォームBlockFiなどに出資する業界きっての投資会社。アバランチ(AVAX)やポルカドット(DOT)、イーサリアム(ETH)も大量に保有しており、市場のピーク時に1兆円(100億ドル)規模を運用していたとされる。

しかし、Three Arrows Capitalは多額の投資をしていたテラ(LUNA)のエコシステム崩壊により莫大な損失を被ったとされる。上記の3つの仮想通貨も過去30日間で50%前後下落しており、DeFi(分散型金融)レンディング市場では、同社に関連付けられたウォレットアドレスの保有ポジションの清算リスクが高まっている。

執筆時点で同アドレスは、レンディングプロトコルAAVEに約300億円相当のETHを担保に出しており、240億円相当の米ドル・ステーブルコインを借り入れている(AAVEで、ETHのローン率は75%)。該当ポジションの清算ラインはETH価格で1014ドル(136,459円)だ。

現在進行形でUSDT/USDCの返済とETHの出金を繰り返す作業が実行されており、約24時間で計50,000 ETH(約70億円)のデレバレッジが展開された。

匿名リサーチャーの見解によると、Three Arrows Capitalは資金を工面するためにStarkWare(L2スケーリングソリューション)などの有望な投資先の株式や上場前トークンを抵当に入れているという。

また、同社がBlockFi、Genesis、Nexo、Celsiusといった業界最大手の融資会社から資金を借り入れているとして、債務不履行が起きた場合にこれらの企業の自己資本が損失を被るなどの影響を指摘した。

暗号資産(仮想通貨)の大手レンディングプロトコルCelsiusもまた、13日に顧客資金の出金を停止するなど、流動性危機が懸念されている。14日には法律事務所アキン・ガンプ・ストラウス・ハウアー・アンド・フェルドを雇い、財務リストラを検討しているとも報じられた。

Nexoは過去数ヶ月間にDeFiでのポジションを減らしてきたことを強調しており、Celsiusが保有する適格資産の購入を打診するなど財務の健全性をアピールしている。

関連:仮想通貨融資大手セルシウスの出金停止、競合他社の反応は?

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05:45
イーサリアム、今後の価格動向を示唆する重要なホルダーのコスト水準とは?
BlitzzTradingの最新分析によると、過去一週間で高騰していた仮想通貨イーサリアムは現在重要な価格帯に到達。ETHホルダーの平均コストに関連した価格動向が明らかに。
05/15 木曜日
17:44
リミックスポイントが決算発表、経常赤字5.4億円に 来期の暗号資産は強気シナリオ想定
リミックスポイントが25年3月期の決算を発表。暗号資産(仮想通貨)評価損が影響し、5.4億円の経常赤字となった。一方、来期はビットコインETF資金流入やトランプ政権政策を背景に、業績の大幅回復を見込んだ。
17:16
NXPCとは|MapleStory N対応の仮想通貨を解説|買い方・将来性
Nexon発のMapleStory Nで使用される仮想通貨「NXPC」の仕組みや買い方を初心者向けに解説。メイプルストーリーのWeb3版ゲームの経済システムからウォレット設定まで徹底ガイド。
14:00
「イーサリアムにおける重要な転機」BTCS社、ETH保有増やすために最大84億円調達へ
ナスダック上場のBTCS Inc.が84億円規模の転換社債発行で仮想通貨イーサリアム購入戦略を強化。第一弾の調達ではバリデーターノード運用拡大とステーキング収益増加を目指す。
13:15
米民主党、トランプ一族の仮想通貨事業に関する「疑わしい活動報告」提出を財務省に要請
米下院の民主党幹部が財務省に対し、トランプ一族のDeFi事業「WLF」とミームコイン「TRUMP」に関する疑わしい活動報告(SAR)の提出を要請した。民主党は、要請の根拠として「贈収賄、汚職、利益相反」への懸念を挙げた。
13:00
パンテラCEO、ビットコインが米株式市場を凌駕する理由を解説
仮想通貨VC大手パンテラキャピタルの創設者がToken2049で講演。米政権の好意的な政策や市場の割安感から、ビットコインが株式市場を上回る成長をいずれは遂げると分析。
12:00
JPモルガン・Ondoなど、RWAトークン化のクロスチェーン決済実験に成功
チェーンリンク、JPモルガン、Ondo Financeが共同でトークン化米国債ファンドのクロスチェーン決済テストを実施した。DvP取引の効率化とリスク低減を実現するとしている。
11:53
アジア富裕層が仮想通貨投資を拡大、アルトコイン市場は節目を超える
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは10万ドル台を堅持し、過去最高値まであとあと6%の位置に迫る。アルトコイン市場も840億ドルの抵抗線を突破し、底打ち反転のシグナルも。UBSの調査ではアジアの富裕層が従来の資産から仮想通貨へ資金を移している現状が指摘された。
11:20
ウクライナ、国家のビットコイン準備金創設へ=報道
ウクライナが国家戦略としてビットコイン準備金創設を進める模様。トルコでのロシア・ウクライナ首脳会談の動きと併せて解説。
11:15
カルダノ創設者ホスキンソン、3700万ウォレットに仮想通貨エアドロップ計画を発表
チャールズ・ホスキンソン氏がConsensus 2025で8つのブロックチェーンをまたぐ「Glacier Drop」を発表。ベンチャーキャピタル排除の新エアドロップ戦略で仮想通貨コミュニティの統合を目指す。
10:30
セイラーのストラテジー社、「ビットコイン戦略でナンバーワンの上場企業へ」=アナリスト
アナリストのジェフ・ウォルトン氏はFTの特集で、ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを基盤に市場で最強の企業になると予測。
09:50
リミックスポイント、ビットコインを追加購入 暗号資産保有総額は111億円超に
リミックスポイントがビットコインを5億円分追加購入。イーサリアムやリップルなども含めた暗号資産(仮想通貨)の総保有額は111億円を突破。Web3領域の投資事業を加速。
09:45
イーサリアム価格急騰の3つの要因とは、資産運用会社が分析
仮想通貨イーサリアムの価格急騰の背景には、ステーブルコインとトークン化、Layer 2の進展、投資家のショートポジション解消などが影響。市場動向と成長要因を詳しく解説。
09:31
BTC以外の仮想通貨に分散投資するメリット、Bitwise幹部が考察
ビットコイン以外の仮想通貨にも分散投資を行うメリットをBitwise幹部が考察。インターネット業界の株価の歴史を例に挙げ、大多数の投資家がアルトコインも保有すべきだと主張している。
09:25
メタプラネット1Q決算、ビットコイン投資で135億円の含み益
メタプラネットが2025年第1四半期決算を報告。5月時点で保有ビットコイン量が6,796BTCに到達し含み益へ転換している。株主数も増加中だ。ビットコイン財務戦略の最新状況を解説する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧