インド準備銀行、2022年度にCBDCの実証試験を開始予定=報道
銀行やフィンテック企業と協議
インド準備銀行(RBI)が、2022年度内を目標に中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証試験を行う準備を進めていることがわかった。金融系メディアMoneycontrolが5日に報じた。
現在、4つの公的銀行部門(Public Sector Banks)との協議が進行しており、多数のフィンテック企業にも参加を要請しているという。協議対象の企業には、米金融大手のフィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシズ(FIS)も含まれる。
FISは、利子付きのCBDCやクロスボーダーCBDC決済、フラクショナルバンキングの問題などについてRISに助言を行っている形だ。
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RBIは、CBDCについて以前から評価を行っており、2021年には、同通貨に言及したレポートを公開。
「決済に大きな変革をもたらし、政策の伝達を迅速化することができる。このことは、現金の使用が減少していることを考えると、より重要な意味を持つ可能性がある。」という見解を以前から明らかにしていた。
Moneycontrolは、匿名の情報筋からの情報として、RBIが協議している銀行は、State Bank of India、Punjab National Bank、Union Bank of India、Bank of Barodaであると報道。同メディアは、Punjab National Bankを除く4銀行に対して取材を行ったが、回答は得られなかったと説明している。
CBDCとは
各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。
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規制進むも資金調達の成功例も
インドは、仮想通貨関連の規制法案の整備を進めており、3月にはインド議会下院が暗号資産(仮想通貨)所得に30%の税金を課し、損益通算も認めないという法案を可決した。
また物品サービス税(GST)として、28%の税金を設定する検討が開始されたことも5月に報じられた。GSTとは、レストランの請求書、電子商取引の注文など、財やサービスの供給に課される間接税を指す。
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規制強化に伴い、動きを見せる取引所なども確認されており、CoinDCXは6月に規制強化を理由に出金停止する措置を実施した。
また、6月には仮想通貨の決済サービスを構築するNume Cryptoが、プレシード資金ラウンドで約2.6億円(200万ドル)を調達したことを発表。出資には、大手ベンチャーキャピタルのセコイアやBeenextなどが参加している。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します