米エンタメ大手ワーナー・ミュージック・グループ、OpenSeaと提携
アーティストにWeb3活用プラットフォーム提供
米ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)は29日、大手NFT(非代替性トークン)マーケットプレイス「OpenSea」と提携したことを発表した。
WMGはユニバーサルミュージック、ソニー・ミュージックエンタテインメントと並んで世界3大レーベルの1つで、Ed Sheeran氏やBruno Mars氏、Dua Lipa氏、Cardi B氏といった様々な著名アーティストが所属。
提携に伴い、「OpenSea」はWMGに所属するアーティストの一部に、Web3(分散型ウェブ)でファンコミュニティを構築・拡張するためのプラットフォームを提供する。
関連:米ワーナー・ミュージック・グループ、The Sandboxで音楽テーマパークをローンチへ
アーティスト側は限定プロジェクトを開催できるNFTの専用ページ(ドロップページ)で、ファンと新しい形式で交流などが可能になる。NFTを活用した「つながりや創造性」も展開される計画だ。
記事執筆時点(22年9月30日)では、新プラットフォームを使用するアーティストの詳細は発表されていない。
Web3
Web3は、現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
▶️仮想通貨用語集
今回の「OpenSea」との提携について、WMGのOana Ruxandra最高デジタル責任者(CDO)兼ビジネス開発担当EVPは、以下のようにコメントした。
音楽のDNAの基本は、アーティストとファンが一緒となり、愛する音楽を楽しむコミュニティにある。OpenSeaとの提携は、アーティストがWeb3ツールやリソースを使ってコミュニティと連動することに繋がる。
「遊んで稼ぐ」ゲームの開発も進行中
WMGは2022年に入り、ブロックチェーンやNFT領域への本格的な参入を開始している。
1月にブロックチェーン・メタバース「ザ・サンドボックス(SAND)」と提携し、初のコンサートテーマパークをローンチする計画を発表。また、同月には、アーティストがファン向けにNFTを販売することが可能になることを目的に、NFTコレクタブル電子市場「Blockparty」と提携した。
関連:米ワーナー・ミュージック・グループ、 Splinterlandsと提携しP2Eゲームに進出
また、2月末には、ブロックチェーンゲーム開発企業「Splinterlands」と提携し、play-to-earn(P2E:遊んで稼ぐ)の音楽系ゲームを開発することも公表している。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します